スポーツジャーナリスト。 日本国内におけるツール・ド・フランス取材の第一人者。 自転車のほか、ボート、卓球、陸上競技、シンクロなどスポーツに関わる取材の守備範囲は幅広い。 本誌では創刊から編集に携わり、編集長を務める。
日本の自転車競技を統括する唯一の団体、日本自転車競技連盟が主催するレースはそれほど多くない。最高峰は日本一を決める全日本選手権だが、春に行われるチャレンジロードも重要な事業だ。
「いつかはツール・ド・フランスをナマで観戦したいなあ」とバクゼンと思い描いている人はたくさんいると思うが、フランスに行くなら2015年しかない。その理由はざっと数えただけでも5つある。
春になったら京都でサイクリングだ。しかも輪行なんてやらず、ヘルメットも持たず。手ぶらで新幹線に乗って、京都駅から歩いて5分のサイクルターミナルで自転車を借りて、古都のいいところだけをめぐってみる。しかもガイド付きというのがポイント。
ツール・ド・フランスの姉妹レース、「太陽への道」という愛称を持つパリ~ニースから写真が届いた。フランスによくある県道を選手たちが走るごくフツーのシーン。1枚の写真ではあるが、自転車を取り巻く社会環境という点で日仏間の違いを痛烈に感じる。
東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた宮城県や岩手県の三陸海岸は、かつて自転車レースが盛んに開催されていたところだ。サイクリストに愛されたふるさとだが、2015年のツール・ド・フランスは奇しくも東北地方の姉妹都市やゆかりのある地域を訪問する。
2015年のツール・ド・フランスは7月4日にオランダのユトレヒトで開幕し、その後はベルギーを通過して、4日目にようやくフランス入りする。今回はフランスワインだけでなく、ベルギーなどのビールも味わえるコースとなる。
かつては花粉症だったボクだが、もう10年以上その症状が出現することはない。薬や食事療法をしたわけではなく、唯一考えられることと言えば杉林の野山をこの時期に好んで走り回ったことだ。医学的になんの根拠もないが、完全に克服してしまったわけである。
これまで多くのプロ選手や自転車関係者を取材してきて、自転車の中で一番オカネをかけるべきところはタイヤだと聞いてきた。路面をしっかりとグリップして、ときに高速のダウンヒルでは命を預ける部分でもあるからだ。ということで久しぶりにタイヤを交換した。
スポーティなデザインのアイウエアも度付きレンズで作れる。オークリーの直営店で視力測定し、ラボで製造されたものがついにできあがった。さっそくサイクリングに出かけてみたが、かなり快適に走ることができて、新たな世界が始まるかのような感銘を受けた。
美しすぎるモデル、日向(ひなた)涼子がツール・ド・フランスの1ステージを走る一般参加レース「エタップ・デュ・ツール」に挑戦する。「坂バカ」と言われるほどヒルクライムが得意な自転車愛好家だが、ツール・ド・フランスの山岳ステージ挑戦となるとちょっと勝手が違う。
スタイリッシュなオークリーのアイウエアが度付きレンズで作れるというので、気軽な気持ちでオーダーしてみた。その製造工程を見学する機会を得たのでラボに潜入してみると、レンズ1枚にそこまで最新技術を投入するのか!という事実を知り、「ゴメンなさい」という気分に。
サイクリングなどのアウトドアで愛用するスポーツ用のアイウエアも最近は度付きレンズが作れるらしい。ボクは強度の近視なので果たして適応範囲なのか、お気に入りのブランドやモデルで作れるか、いったいいくらかかるのかなど不安もあったが、一念発起してオーダー。
2016年に日本でアジア選手権が開催されることになり、その1年前にあたる1月17~18日にロード競技の会場となる伊豆大島でコース試走とタイムトライアル選手権が開催された。
遠隔地でサイクリングをしようと思ったとき、自転車の輸送手段としてはいくつかある。クルマがあれば積んでいく。電車なら布製の輪行袋。飛行機ならバイクケース。船はそのまま積めたりすることもある。でも一番ラクなのは段ボール箱などを使って宅配してしまうことだ。
1月2、3日に行われた箱根駅伝、第91回東京箱根間往復大学駅伝競走でボクの母校・青山学院大が驚異の大会新記録で初優勝した。区間を区切って1本のタスキを渡していく駅伝と、1日ごとに区間を設定してパリを目指すツール・ド・フランスには少なからぬ共通点がある。
ツール・ド・三陸でグレッグ・レモンという白髪で太めのアメリカ人を目撃した人がいるはずだ。日本に親友がいることからかつてはツール・ド・草津の会場でも見かけた。見た目は53歳のオッサンだが、ボクにとっては姿勢を正してしまうほどのスーパースターだ。
世界91カ国のスポーツ記者が投票したAIPS・国際スポーツプレス協会のアスリートオブザイヤーにバイエルンミュンヘンのマヌエル・ノイアー(ドイツ)が男子部門で選出された。
2015年5月から携帯電話端末のSIMロック解除が無料でできるようになるようだ。デメリットもあるようだが、たとえばフランス旅行をする際には2ユーロ(約300円)から、使い慣れた手持ちのスマホで電話やSNS利用ができるようになる。
23日間で開催されるツール・ド・フランスを個人的に追いかけたら、いったいいくらかかるのか? よく質問されるのでこれまでの経験をもとに試算してみよう。グレードや諸条件によって費用は大きく変わるが、今回は少なくとも安全性が担保されるレベルで計算した。
悪魔が棲む山としてツール・ド・フランスを走るプロ選手に畏怖されるフランス南部プロバンス地方のモンバントゥー。真冬は豪雪地帯と一面の白い悪魔に襲われる。
フランスの自動車メーカー、プジョー、ルノー、シトロエンにはそれぞれ短期滞在の外国人が免税で新車を購入でき、帰国時に買い取ってくれるシステムがある。これが実に便利で快適で安価。好きな車種を選べる。しかしながら思わぬ落とし穴がある。
ツール・ド・フランスは4年に一度のオリンピック、同じく4年に一度のサッカー男子W杯(FIFAワールドカップ)と開催期間が重複するので、そんなときは話題性を高めるために海外で開幕することが多い。ボクも何度か紹介しているし、周知の自転車ファンも多いだろう。
2016年7月2日に開幕する第103回ツール・ド・フランスが世界遺産モンサンミッシェルを出発。初日の第1ステージではスタート地点となることを、主催者ASOが12月9日に同地で記者発表した。
サルドプレスと呼ばれるツール・ド・フランスのプレスセンターによくある光景。テレビモニターではスタート直後から必死で逃げている選手が大写しになっているが、「今日は平坦ステージだからゴール手前に捕まるだろ」と、記者は他人ごとでパソコンのキーボードをたたく。
ツール・ド・フランスがどうして世界最大の自転車レースになったのか。いくつかの理由はあるが、その舞台が世界第一位の観光大国であることは大きな要因だ。フランスは毎年8500万人もの外国人旅行者が訪れ、そして観光産業がGNPの8%を占めているのだ。
ツール・ド・フランスを日本で最初に雑誌『BRUTUS』で紹介したのが神奈川県藤沢市に住む林さんだ。鎌倉・稲村ガ崎の土手に座って湘南海岸を走るサイクリストを見るのが好きだった。イタリアの手作りチタンバイクを垣根に立てかけて、そして必ずパイプをくゆらせながら…。
ツール・ド・フランスは世界最高峰の自転車レースなので、出場できるのは一流プロばかり198選手だ。でも一般サイクリストが、1区間だけではあるがまったく同じコースを走れる大会がある。それが毎年1万人以上が参加するエタップ・デュ・ツールだ。
2015年ツール・ド・フランスのコースが発表になったので、その日から各ステージのゴール後に宿泊するホテル予約が始まった。個人でもネット予約が容易になり、ピンポイントで確実に手配できる。
最終日前日にラルプデュエズにゴールするのだけはやめてほしいと、あれほど言ったのに。2015ツール・ド・フランスのコースは思いっ切りそのとおりになった。車両を運転するチームスタッフや取材陣、広告キャラバン隊には試練となりそうだ。
●2015ツール・ド・フランスのコース
2015年7月4日に開幕するツール・ド・フランスのコースが発表された。オランダのユトレヒトで開幕し、ベルギーを経てフランス入りし、左回りに1周する。中盤にピレネー山脈と中央山塊が待ち構え、最終日前日までアルプスでの激闘が繰り広げられる。
フランス観光開発機構のフレデリック・メイエール在日代表が、世界最大級のスポーツイベント、ツール・ド・フランスが備えた意義とそこから世界に発信されるメッセージ性を語るとともに、東京をはじめとした大都市での自転車通行問題にフランスの成功例を交えて言及した。
日本のロードレースに海外のスーパースターがやってくるのは欧州シーズンが一段落した10月中旬以降だ。栃木県宇都宮市でジャパンカップ、さいたま新都心でツール・ド・フランスさいたまが開催され、来日した選手たちが一様に驚く。
その国を一周する自転車レースは欧州それぞれの国にあり、開催日程はおおむね国土の広さに比例する。つまりスイスには10日間のツール・ド・スイスがあり、英国にも1週間前後の一周レースがある。
韓国の仁川(インチョン)で開催中のアジア競技大会は、アジア選手権と間違えられるのだが全然違う。アジア大会とも呼ばれる前者は4年に一度、五輪開催年の中間に行われるアジア大陸の五輪。後者は大陸チャンピオンを決める単一競技の大会で、おおよそ毎年開催される。
トラック競技場で1時間のうちにどれだけの距離を走れるかを競う「アワーレコード」という種目がある。2014年9月18日、前日に43歳の誕生日を迎えたドイツのイェンス・フォイクトが51.110kmという世界記録を更新したのは記憶に新しい。
自転車専門誌のサイクルスポーツが「別冊付録ツール・ド・フランス」を初めて発行したのが1989年。今中大介が日本人プロとして初出場を果たす1996年まで1冊まるごと担当してきた。翌年からは独立して全日程を追いかけるようになるのだが、その開幕地がルーアンだった。
ご存知エナジードリンクのレッドブル。プロモーション活動としてさまざまな自転車イベントを開催し、世界中で観客のド肝を抜いている。日本でも神社仏閣の境内をダウンヒルしたり、特設サーキットでバトルしたり…。まさにヤバい!のである。
スポーツ用の自転車に乗っている人、とりわけツール・ド・フランスを頂点とするロードバイク乗りは脚の毛をきれいに剃っている人が圧倒的に多い。その理由はなんだろう?
フランスは日本の1.6倍の国土に半分の人口しか住んでいないので、基本的にゆったりしている。パリからクルマで30分も走れば麦畑や森林。広大な芝生や草地もいたるところにあり、ツール・ド・フランスの空撮ヘリも「ここに着陸するか!」というところに平気で降りる。