元・地方雑誌編集者。現在は農業をする傍ら、フリーライターとして活動している。
今回は前々回の難台山登山で登頂を諦めた吾国山へのリベンジ登山を決行した。それは、関東にも雪が積もった一月某日の翌々日であった。
先日、祖父の四十九日に行ったときのことである。寺のお坊さんがお経を唱え終えると、奥の部屋に通してくれた。
助川山の頂上に立ち、そこから見える風景を眺めると、胸がすく思いがした。
尖った山、なだらかな山、大きな山、小さな山。山の形はいろいろあれど、一目でそれとわかる山は意外と少ない。
茨城県の低山ハイクのベストシーズンは、空気の澄んでいる冬だと思っている。
茨城県笠間市、桜川市、石岡市をまたがる愛宕山から難台山、そして吾国山へと続く縦走ルートは、関東近郊に住む登山者にとっては割と有名なコースである。
2015年1月。ここ茨城県の正月、初詣といえば、笠間稲荷神社や水戸の常磐神社が有名である。だが、有名な神社は混雑必至。
神峰神社の脇を通り抜けると、神峰山の山頂に到達した。「神峰山598m」と書かれた看板のすぐそばに、石碑があった。石碑には、かつて世界一の高さを誇った大煙突が、当時の姿で描かれていた。
山で出会う人は、みないい人ばかりだ。
茨城県日立市。その名を聞いて、真っ先に思い浮かぶのはHITACHI(日立製作所)ではなかろうか。
「山ガール」という言葉が生まれてから、久しく経つ。ファッショナブルな出で立ちで、登山というややストイックな行為に挑む女性たち。そのギャップが妙な魅力を生み出し、世の男性を虜にしている。
ランナーズ・ハイにクライマーズ・ハイ。ランナーやクライマーでなくとも、その言葉を一度くらいは聞いたことがあるだろう。
「低山」。その言葉からは、とてもとても気楽で安易な想像を持たされてしまう。でも、実際のところはそうでもない。
今回の鶏足山登山は、農家の高萩和彦さんに同行して頂いた。高萩さんは、鶏足山が位置する城里町で、一人で農業を営んでいる。
普段何気なく越えてしまっている「県境」。県境の看板を見ると、遠い場所まで来た実感がわくものだ。その県境を、山を歩きながら越えるのも、また乙なものである。
「人々に愛されている」と感じる山がある。それはどんな山か。筆者は、山の整備具合で判断している。
加波山にて、道に迷った筆者とそのお供。そして、同じく道に迷った2組の道迷いパーティ。3組の道迷いが集まり、議論を重ねた。
山で「のんびりランチ」を満喫し、VIVA! 加波山! と思っていた矢先のことである。下山路で、道に迷ってしまった。
今夏、脱・低山に挑戦した筆者は、高山の魅力に思う存分触れてきた。高い山から見る景色に感動し、長い距離を歩くことに達成感を得られた。それらは、いつも歩いている低山で味わえる感動と達成感よりも、格段に上のレベルにあった。
「カバさん」
綺麗な富士山の姿を拝みたい。そのような想いから登ることを決めた三ッ峠山。
地元の友人と山に登ろうという話になった。友人Nは、まったくの山の初心者。友人Kは、少々山に登ったことがある程度。そして、筆者の3人での山行である。
「ニセ穂高」を踏破した筆者たちは、次なる目的地・茶臼岳に向かって歩き出した。
これから登る朝日岳の姿がどれかわからぬまま、峰の茶屋跡に到着する。ここで一休みしていると、一人の素敵な山ガールが現れた。彼女は本格的な山の服装。しかも、オシャレで美しい。
登山コースは、峠の茶屋駐車場~峰の茶屋跡~朝日岳~峰の茶屋跡~無間地獄・牛ヶ首をぐるりと周り~茶臼岳~下山の予定。ひとまず、ターミナルとなる峰の茶屋跡を目指して、歩き出した。
前回の奥久慈男体山登山以来、筆者の山に対する気持ちに変化が現れた。
雲海の景色に元気をもらった筆者とジマさんは、次々と襲いかかってくる鎖場を、ちぎっては投げ、ちぎっては投げと乗り越えていった。
さて、ジマさんという心強い仲間を得た筆者だが、苦手な山への挑戦とあって前日は緊張のためなかなか寝付けなかった。
「苦手な山」を克服するために、再挑戦することを決めた今回の奥久慈男体山登山。
誰しもに「苦手なもの」があるように、筆者には、「苦手な山」がある。その名は、奥久慈男体山。茨城県の奥久慈にある岩峰だ。
筆者は無類の本好きである。山好きの本好きであるから、当然山の本も好きである。
今を遡ること2年ほど前。筆者が山の師匠と初めて山に登った時のことである。
さて、夏本番。夏のアウトドアといえば、海や川の水辺が真っ先に思い浮かぶが、山も夏のアウトドアの大定番である。標高の高い場所ならば、当然気温が低く、このうだるような暑さともしばしの間お別れできるというものだ。
登山ビギナーの筆者にも、友人から山についての質問を受けることがある。
山旅の楽しみは、山を歩くことだけにあらず。山の麓の街にも楽しみが詰まっている。いや、むしろ、その街での楽しみが目的になる場合さえある。
空は梅雨模様。しかも、木々に視界を遮られ、井殿山頂からの展望は良くない。頂上にはほんの少し留まっただけで、下山することにした。しかし、頂上からの下山道は土砂崩れで行き止まり。仕方なく、もと来た道を戻る。
「師匠、ところで今日はどの山に登るのでしょうか」
誰しもが、人生で一度くらいは山に登った経験があるだろう。だが、その後も継続的に登る人は決して多くはない。山を続ける人と続けない人の違いは、その後の出会いにあると思う。
尖浅間から宝篋山への縦走路は、緩やかなアップダウンが続く。息が上がり過ぎない程度の道のりで、歩いていて心地が良い。宝篋山名物のひとつであるバイオトイレが見えたら、頂上はすぐそこだ。
歩きながら、ふと思う。