あらためて言うまでもなく、不動の司令塔・宮間の象徴となる背番号だ。レッズでも「8」番を背負う猶本は、苦笑いしながら偉大な背番号をこう受け止めていた。
「あまり背番号のことは意識しないで、いろいろなことを考えてプレーするよりは、自分のプレーに集中したい。(澤さんや宮間さんと)同じプレーはできないので、自分なりにできればと思います」
東アジアカップに臨んだメンバー23人を「チャレンジなでしこ」と命名した佐々木則夫監督は、中国の地で結果を出すことを前提に、「最低でも3分の1は来年のオリンピックに関わってきてほしい」とエールを送っていた。

フタを開けてみれば1勝2敗の3位に終わった。そのなかで、北朝鮮戦で後半のアディショナルタイムからの出場にとどまり、中国戦では出場機会がなかった猶本は自らの現在位置を冷静に理解している。
「監督のなかでそう考えていたとしても、実力がなければなでしこジャパンには食い込んでいけない。オリンピックでもワールドカップでも、日の丸を背負って戦えるように頑張っていきたい」
ミドルシュートや前線へのパスの精度をもっと上げる。運動量を生かして、ピッチ上のいろいろな場面で顔を出して積極的にボールを受ける。何よりもチームの心臓部となるボランチの位置で、年下だからと臆することなくリーダーシップを発揮する。
昨シーズンと異なり、いま現在の自分自身を精いっぱい表現できたからこそ、取り組むべきテーマも見えてくる。9月5日に再開されるなでしこリーグへ。いままでと変わらないスタンスで、猶本は一歩ずつ、確実になでしこジャパンへ定着するための課題をクリアしていく。