笑顔でカナダでの戦いの軌跡を振り返る有吉は、自分が輝きを放った理由をこう語る。
「これまでもチャンスをたくさんいただいてきたなかで、なかなか自分というものを上手く出せなかったんですけど…そうした経験を生かして、ちょっとずつですけど積み上げてきたものが今回、結果として自分らしくプレーできたことにつながったのかなと。周囲とたくさんコミュニケーションを取ってきましたし、自分自身もいい準備をしてきたので」
■すぐ近くにいる目標と憧れ
大会を通じて、近賀のサポートを受けてきた。大学の先輩であり、ベレーザに入団したときには不動の右サイドバックとして君臨していた3歳年上の近賀は、有吉にとって永遠の目標であり憧れでもあった。

近賀ゆかり
開幕を前にして、近賀は世代交代の時期が訪れたと実感したのだろう。アメリカ女子代表との決勝戦を終えた後に、「アリ(有吉)だったら任せられると思った」とその胸中を明かしている。
その言葉を伝え聞いた有吉は、涙腺が決壊するのをこらえることができなかった。
「今大会で私がスタメンとして出ることになっても、近賀さんからは温かい言葉やアドバイスをいただきました。近賀さんは私が一番見習いたいサイドバックの選手でした。近賀さんの存在があったからこそ、私は思い切ってプレーすることができたんです。ひとりでは絶対に頑張れなかったと思います」
【有吉佐織がなでしこジャパンで光り輝いた理由 続く】