サッカー欧州選手権(EURO)の決勝トーナメント1回戦で敗退し、国内外から厳しい声が浴びせられているイングランド代表。元代表で現役時代はリバプールなどで活躍したエミール・ヘスキー氏も、イングランドとアイスランドの違いを挙げ今回の代表を批判した。
人口33万人のアイスランドがイングランドを破ったことは、「ダビデがゴリアテに勝利したようなもの」と大々的に報じられた。しかしヘスキー氏は、アイスランドが何か特別なことをしたわけではないと言う。
「彼らが見せたのは競争心と組織力だ。4人のラインを作ってFWのふたりが必死に仕事をしていた。エリア内にボールを放り込んで、どんな場面でも競り合っていた。彼らがやったのはそれだけだが、それがうまく機能した」
それに対してイングランドには何の組織もなかったと苦笑いする。
「その場ごとの思いつきでプレーして、ボールを止めてはスローダウンしていた。何をするにもスピードがなかった。速攻を仕掛けられると思ってもアイスランドに簡単に奪い返された」
イングランドのサッカーは、「何の目的もなくパスを回していただけ」と手厳しい評価だった。
《岩藤健》
page top