【山口和幸の茶輪記】体脂肪率を下げるには…有酸素運動じゃなくて筋トレだった | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】体脂肪率を下げるには…有酸素運動じゃなくて筋トレだった

オピニオン コラム
筋力トレーニング イメージ
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  • パーソナルトレーニングコーチの指導を受け始めた11月からの体重減がハンパじゃない
  • ロードバイクもボクらのレベルではフィットネスするの、意外と難しい
体脂肪を燃やすなら有酸素運動だ。なかでもサイクリングは運動の強さが管理しやすいので効率的にフィットネスできる。ボク自身も30年近くこう書いたり紹介したりしてきたが、実はてっとり早く体脂肪率を下げたいならジムで筋トレするに限るとわが身をもって教えられた。

実際のところ体重減が止まらない。月に1kg減が4カ月連続している。医薬系の長女が「糖尿病なのでは?」と心配して血糖値を調べるように言われたが、それが原因ではないようだ。1月後半のアジア自転車競技選手権における激務が一段落して体成分分析をしてもらったが、骨格筋量は変わらず体脂肪が1カ月で1.3kgも落ちた。その結果、体脂肪率は…あらいやだ、細マッチョ?

■原因は筋トレらしい

2週間におよぶ大会の期間中に運動らしいことはまったくやっていない。脂肪が燃焼した要因を考えてみると、風邪気味だったことで「ごはん」をあまり食べなかったことや、薬を飲んでいたのでアルコールを口にしなかったことだろうか?

いや、それが主因とは考えられない。そこで思いついたのが、昨年11月から始めたパーソナルトレーニングコーチの指導を受けた筋トレだ。


パーソナルトレーニングコーチの指導を受け始めた11月からの体重減がハンパじゃない

サイクリングが体脂肪を燃やすフィットネススポーツとして有効なのは変わらない。呼吸によって肺の中に取り込まれた酸素は血液と一緒に全身に運ばれ、毛細血管のすみずみまで行き渡る。このときに皮下脂肪を燃焼させて身体を動かすエネルギーに置換させるという。

あまり激しい運動では太い血管ばかりを血液が循環してしまうので、比較的運動強度を抑えたスポーツのほうが効率的だ。サイクリングならペダルを踏む力を加減して運動強度をコントロールできるのでうってつけ、というわけ。

でも継続的に、そして脂肪燃焼する心拍ゾーンを守って自転車をこぐのはそれほど簡単なことじゃない。下り坂もあるし赤信号も多いからだ。加えてせっかくの休みの日に雨になる確率は意外と高いような気がするし、ボクの場合ロードバイクに乗るときはスネ毛を剃ったりコンタクトレンズを装用したりと気軽にできるものじゃない。

もちろん筋トレのような無酸素運動では、糖質は燃えるものの脂肪はほとんど燃えない。だけど有酸素運動をいくらしたからといっても、筋量が多くないと脂肪が燃える量も少ない。だからいったん、筋量を増やすためにウエイトトレーニングをする。


ロードバイクもボクらのレベルではフィットネスするの、意外と難しい

鍛えるところは体幹の筋肉なのでスクワットなど本格的なものだ。そのため専門のトレーニングコーチの指導を受けることは有効で、ボクの場合は体のゆがみや硬いところ、筋量の少ないところをトータルで見てもらい、バランスを取ることをメインとして指導してもらって、これが効果を発揮しているんだと思う。

「筋肉本来の使い方ができるようになったのが体重減を実現したんでしょうね」とコーチも分析している。

大きな筋肉が強化されると基礎代謝が高まるので、歩いたり息をしたりなど日常生活をしているだけで大きな筋肉が動くためにカロリーが使われ、そのためフィットネスできる。話題の「ライザップ」もベースとしてはこの方法を採っているようだ。だからてっとり早く脂肪燃焼させるなら筋トレがいい。

■筋トレとサイクリングを平行にこなす

こうして体幹の筋肉を強くして、それと同時に有酸素トレーニングの王道であるサイクリングを平行してこなすと効果倍増。大臀筋や太ももの裏にあるハムストリングスといった大きな筋肉を有効に使うためにはサドルに座ったときに骨盤を前傾させ、背中が極端に丸くならないようなフォームで乗る。

骨盤が立っていると太ももの前の筋肉だけを動かし続けるのですぐにパンパンになって疲れてしまうのだ。これをマスターできれば疲れ知らずで長い距離を乗りこなせるようになり、そのため脂肪燃焼に効果を発揮する。

「あくまでも個人の感じた意見です」なんてよくある常套句ではなく、著名なトレーニングコーチにも確認した上でのお話。

ボクは週1回のパーソナルトレーニング、2日間の週末にはトレール歩きをそれぞれ20kmほどしている。このままの体調を維持して6月まで体を動かし、7月のツール・ド・フランス取材に乗り込めたらうれしい。みんなもこの春、筋トレしてから自転車に乗ってみない?
《山口和幸》

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