【山口和幸の茶輪記】自転車にかかわる取材は30年…ようやくコンプリート | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】自転車にかかわる取材は30年…ようやくコンプリート

オピニオン コラム

自転車にかかわる取材は30年…ようやくコンプリート
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自転車はサイクリングなどのレクリエーション、五輪種目でもあるスポーツ、通勤・通学などの移動手段、運搬道具、競輪とさまざまなジャンル・活用方法がある。自転車だけでそれは一大産業をなしていて、そのすべてを取材するのにボクは30年もかかった。

親から買ってもらった子供用自転車を補助輪なしで乗れたときの感動をいまでも覚えている人は多いと思う。比較的簡単に自分のものを手に入れることができ、それさえあれば隣町に行くこともできる。飛躍的に世界が広がる。元F1レーサーの片山右京は「子どもたちが手にする最初の冒険道具」とも言った。

元F1レーサーの片山右京と

そんな身近な存在である自転車を使って、勝敗や着順を争うのが自転車競技だ。競技としての自転車はロードレース、トラックレース、MTBレース、BMXレースと2008年北京五輪以来採用されている競技だけで4カテゴリーがあり、ロードレースやトラックレースはさらに各種目がある。さらに2020年の東京五輪ではBMXフリースタイル・パークなどが新種目として追加される。

五輪競技以外にも室内自転車競技、シクロクロス、トライアル、障害者が参加するパラサイクリングがあって、自転車競技を国際的に統括する国際自転車競技連合(Union Cycliste Internationale:UCI)が世界選手権を毎年開催している。

そもそも、自転車を使ったレースが行われるようになったのは19世紀初め。1893(明治26)年には、その世界大会として第1回世界選手権が米国のシカゴで行われた。1896年にギリシャのアテネで第1回オリンピック競技大会が開催されたときにも自転車競技が採用されている。

ロードレースでは1903年にツール・ド・フランスが誕生した。当時は現在のような商業スポンサーによるチーム編成ではなく、個人単位の参加だった。7月のバカンス時期に開催されることから多くのファンに親しまれることになり、世界最高峰の自転車ロードレースとして成長していく。



ツール・ド・フランスはチーム参加と個人参加の両方が認められた時期、同一国選手または地域選抜によるチーム編成での参加が義務化される時期など、ルールの改正が何度も行われた。そして1962年に現在の商業スポンサーによるチーム編成での参加が認められるようになり、現在の運営形態が定着していった。

スポーツ記者として自転車に関わることができたのは本当に幸いだった。視聴率やアクセス数が稼げるメジャースポーツの野球やサッカーとはまた違った世界だ。自転車に特化した記者や編集者は野球やサッカーと比べたら数えるほどだが、細分化された世界だけにそれぞれ得意とするジャンルを突き詰めていける。だから棲み分けができる。ロードバイクは語れないけどMTBなら詳しい。ツール・ド・フランスは行ったことないけど公営競技の競輪なら顔がきく、などなど。

自転車界のひととおりは取材をしたかなという達成感がある

統括団体への登録者が格段に多い卓球や、習い事として通うスイミングも、自転車と比べたらそれほど選択肢が多いわけではなく、産業としての大枠は決まっている。ところが自転車は、勝利や着順を争わないカテゴリーが多数ある。数としてもサイクリングやトランスポーテーションとして自転車に乗る人は圧倒的に多い。さらに通勤・通学、ツーリング旅行が存在し、昨今の健康志向や交通渋滞緩和などの社会問題と絡んで、官民巻き込んで極めて大がかりなプロジェクトが動いていく。

いやはや、自転車である。ボク自身は新卒として自転車雑誌編集に関わって10年。独立してからはライターとして20年。合計30年かけてようやく、自転車界のひととおりは取材をしたかなという達成感がある。やりとげたな。どうしようか。引退か?それとも二巡目か?
《山口和幸》

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