【ツール・ド・東北14】佐藤真海さん「穏やかな三陸の海、見に来てほしい」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ツール・ド・東北14】佐藤真海さん「穏やかな三陸の海、見に来てほしい」

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佐藤真海さん
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  • ツール・ド・東北14、東北応援大使発表会見
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パラリンピアンであり、サントリー ホールディングス CSR推進部所属である佐藤真海さんが、9月14日に宮城県の三陸沿岸を舞台に開催されるサイクリングイベント「ツール・ド・東北2014」の”東北応援大使”に就任、大会ならびに東北を応援する活動を展開していく。

ツール・ド・東北2014の公式サイトでは既に参加受付を開始しており、2014年の募集人員は、2013年の1500名からの2倍増となる3000名。今大会では、気仙沼を折り返し地点とするコースを新設、気仙沼フォンド220km、南三陸フォンド170km、北上フォンド100km、女川・雄勝フォンド60kmの4コースが用意されている。

佐藤さんは前回開催にも参加し、現地の人たちとの交流で被災地の今を感じ取れたという。

サントリーのサポートなどにより、パラサイクリングも導入予定の2014年ツール・ド・東北。その魅力や参加にかける意気込みを聞いた。

◆東北の「今」を体感

…前回のイベントでは60kmを走破したそうですね。

佐藤真海さん(以下敬称略):昨年は、東京オリンピック・パラリンピックの招致活動があったので、ほとんど練習する時間がなかったのですが、自転車なら“乗ってしまえばなんとかなるかな”と思って、“えい!”と参加してしまいました。

実際に参加してみたら、最初から急な坂があって“これは完走できるのかな?”と不安だったのですが、“辛くなってきたな”と思っていたところにエイドステーションがありました。そこにはさんまのつみれ汁が用意されていたりして、その後も、ちょうどいいところにエイドステーションが待っていて、現地の人たちとのふれあいで元気をもらうことができました。

今思い返してみると、現地の人たちの温かさ、自分の目線で見て感じた東北の“今”が印象に残っています。テレビで見たり、車で走ったのとは違いますね。風を受けながら自然の中を走ったからこそ感じられたものがあって、それは自転車ならではの経験だったと思います。

◆パラサイクリストの参加も可能に

…今年は、佐藤さんの地元である気仙沼までコースが延長されました。

佐藤:多くの人が気仙沼に足をのばしてもらえると考えるだけでうれしくなりますし、やはりこのようなイベントで現地を訪れるきっかけが必要だと思います。漁業もそうですし、現地のお店なども頑張っています、現地の皆さんが、再び立ち上がった姿、そして美しい自然を見に来てほしいです。

…今大会では、パラサイクリストの方にも参加してもらえるようになりました。

佐藤:これは、私の所属するサントリーの復興支援活動「サントリー東北サンさんプロジェクト」の一環として、障害のある人にもスポーツに参加してもらえるよう、機会を提供することを目的としています。この取り組みが今回実現する予定です。

個人的には、より多くの人が前向きになれる“心の復興”の部分で貢献したいという想いと、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東北からオリンピック・パラリンピック選手が登場すると、もっと盛り上がると思いますので、そのきっかけになれば嬉しいです。

◆三陸のきれいな海をみてほしい

…佐藤さんも、「ツール・ド・東北 2014」に挑戦されるそうですが?

佐藤:どのように走るのかはまだ決まっていないのですが、私の地元である気仙沼はぜひとも走りたいですね。周りにも“自分も走りたい!”という仲間がいますので、チームで参加するのもいいかなと考えてます。

…今年のイベントに対しての意気込みや見所を聞かせてください。

佐藤:今年の開催も、とにかく楽しみにしています。やはり、復興の様子は現地に行かなければわからない部分があって、私も女川まで足を伸ばしたことがなかったのですが、想像以上に復興はこれからなんだなと感じました。

そのような状況でも、現地の人たちは前を向いてがんばっています。簡単に“東北を応援しよう”という言葉は出なくなりますし、むしろ、私も頑張らなくては!と力をもらいます。

このイベントには、自転車で走る人だけではなく、現地の人たちにも多く参加してもらえるよう、私自身も広く呼びかけていきたいと思っていますし、参加者と現地の人、お互いの笑顔の輪を広げていきたいです。また、風を感じながら三陸を走る気分というのは、なかなか言葉では言い表せないのですが、私はキラキラした穏やかな三陸の海が好きで、これを皆さんにもみていただきたいですね。
《文責:椿山和雄 まとめ/構成:土屋篤司》

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