2011年3月11日の東日本大震災で被害を受けた宮城県気仙沼市で毎年恒例の「気仙沼大島つばきマラソン」が開催され、全国から多くのランナーが集まった。気仙沼港からフェリーで30分ほどの気仙沼大島で開催される同大会は、3kmからハーフマラソンまで行われる。
地方紙の河北新報が主催する大会は今回で33回目。アップダウンの連続する難コースだけに好記録はなかなか誕生しないが、本土を離れて船旅を楽しむなど旅情豊かな大会で人気がある。ゴール後には気仙沼大島で地元のまつりの時に振る舞われる「マグロのカマ焼き」や「わかめ汁」が登場。
大会エントリーは全国から1600人超。この日はあいにくの風雨となり、参加者も沿道のボランティアもずぶ濡れになりながらも、過酷な条件の中で全力を尽くした。
大会のゲストランナーはアテネ五輪女子マラソン5位の土佐礼子さん(三井住友海上火災保険)で、「島民の方とふれあったり、ランナーの方とハイタッチしたりして、この被災地で経験したことは忘れられない」と語った。
また、大会直前に発生した九州地方の地震被災地を支援しようと、急きょ行われた募金活動に参加者が善意を寄せる光景がみられた。開会式では犠牲者に参加者や大会スタッフ、島民が黙とうを捧げた。
《山口和幸》
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