南国サイクリングは手ぶらで行こう。ネットで簡単に申し込みと決済ができる配送システムがそんなお気軽サイクリングを実現させた。
■便利な配送システムで手ぶらサイクリング
専用の段ボールに自転車の車輪を外して傷つかないように入れることさえできれば、集荷と配達はおまかせでやってくれる。箱の中に入っているので輪行袋を手荷物として預ける場合よりも壊れにくいというメリットもある。
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メルキュールホテル沖縄那覇は自転車を部屋まで持ち込める宿泊パックがある
11月に沖縄をサイクリングしたときに利用したのはシクロエクスプレスという配送システムだ。自宅にまずは梱包キットが送られてくるので、自転車の両輪を外して中に入れる。傷つきそうな部分は緩衝材でガードする。
ネットで指定した日に宅配業者がやって来て、自宅と沖縄のホテルの往復を配送してもらえる。関東~沖縄間の往復料金は1万8000円だが、提携するメルキュールホテル沖縄那覇の宿泊者は2016年3月末まで1万5000円に。配送キットは別途3400円(以上税別)が必要だが、何度か使えるので2回目以降は不要。
ボクが愛用しているのはハニカムコア樹脂製のコーワBTBプロ。自宅までの送料込みで3万7584円(税込み)。使用時のサイズは750×1230×380mmだが、ワンタッチで折りたためるので使用しないときは高さが6分の1になる。
段ボール箱はぶつけたり粘着テープを貼ったりはがしたりしているとすぐにボロボロになるが、このBTBプロは頑丈で耐久性があるのでもう10回以上使っている。
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手前がハニカムコア樹脂製のコーワBTBプロ
沖縄サイクリングでは成田空港からLCCのジェットスターを利用した。片道5990円~という格安料金の秘密は、通常のサービスを取り払って運賃のみにしたところ。利用者は自分に必要なサービスのみを追加で支払えばいい。
例えば手荷物は7kgを超えると別料金となる。だから重量およそ15kgの梱包自転車は別に送ってしまうほうがいいのである。ちょっと酔っぱらってタクシーで帰るときの出費で沖縄に行ける。今回の空の旅はとても快適で、手軽に沖縄サイクリングする際には利用価値大。
■自転車は「手荷物」として預ける
もちろん空港に自転車を運び込み、機内に手荷物として預けることもできる。自転車はその大きさから「機内持ち込み」はできないので、「手荷物」として荷物室に預けるしかない。自分の手から離れるので、電車に持ち込むときに使用する薄手の輪行袋ではなく衝撃を和らげることができるパッド入り自転車バッグが必要だ。
預けられるサイズや超過料金に関しては航空会社、路線などにより個別に規定されるので航空券を購入する旅行代理店などでその都度確認する必要がある。また、国土交通省航空局が航空機の安全運航を確保するため、危険物の輸送を制限している。
電動変速メカのバッテリーや空気を一瞬にしてチューブに入れるエアカートリッジも危険物のリストにあるので、事前に持ち込めるかを確認しておく必要がある。航空会社や路線によって異なるので要注意。