こうした中でまず違いを見せつけたのはユナイテッドのキャプテン、ウェイン・ルーニーでした。昨季は中盤での起用などもあって12得点にとどまりましたが、前線で起用されれば確実に得点に絡んでいく、その確たる実力を証明しました。ルーニーの得点はコーナーキックからでした。演出したのは、大型補強の最中、契約延長を熱望するアシュリー・ヤング。
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ウェイン・ルーニー
また、出場機会こそ多いとは言えないもののトップチームには残り続けている若手アドナン・ヤヌザイも高い個人能力から得点をあげます。これまで球離れの悪さや状況判断力の拙さを指摘されてきたヤヌザイでしたが、こねる場面もなく、成長を見せました。
一方、失点に絡んだタイラー・ブラケットやパディ・マクネアーは及第点には程遠く、アンデル・エレーラやジェームズ・ウィルソンも結果は出せませんでした。マルアン・フェライニもポジショニングの悪さやミスが目立ち、アピールできずに終えました。昨季はスタメンに名を連ねることの多かったプレイヤーのうち、アントニオ・バレンシア、エレーラ、フェライニらは途中出場で、アピールしなければ昨季のような出場機会には恵まれません。
【移籍で明暗分けた両者のチーム内競争に期待 続く】