岡本:我流でやり始めたポールスポーツだったのですが、ある日大会があって恐る恐る出場してみたら、とても楽しかったんです。というのも、他のアスリートの方々と同じで、自分が必死に練習してきたことを公の場で評価していただけることの喜びや、「ポールスポーツを見るためだけに集まった観客」の前で演技ができることが、とても贅沢で素晴らしいものに思えたんですね。
そういったところから、「もっと競技人口を増やしたい」「もっとみんなに知ってもらいたい」という思いが強くなって、認知度を広げる活動も本格的にはじめました。海外でも同じように活動している人が多くいることをそこではじめて知りましたね。
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参考画像 The 2013 Central Pole Dancing Competition
イギリスの方に協会があるのですが、協会が「2012年のオリンピックに向けて統一ルールを決めていく」といった大規模な会議を開いたことがありました。各国のトップ選手たちも招いて。私もそれまでには数多くの大会に出場していて結果を残すことができていたので、招待していただくことができて。そんな経緯から、現在は各国の協会もイギリスを中心として決定されたルールに従って、みんなでオリンピック競技化を目指していこうという流れになっているのです。
---:選手というより、競技の普及に力を入れているのですか?
岡本:そうですね。協会側に所属すると選手としては大きな大会に参加できないので、現在は世界大会につながるような大会には参加していません。ただ、まだ選手活動も楽しんでいたいという思いがあるので、世界大会には関係ないような大会には出場しています。
---:リオ五輪、東京五輪での競技化というのはどうでしょうか
岡本:東京に間に合わせたいとは思っていたのですが、なかなか難しそうです…。ですが、ロンドンでエキシビションイベントとして行ったように、スポーツであるということを何らかの形でオリンピックでもアピールしていきたいと思っています。
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