「これからのクラブチームは、サッカーだけをしていてはダメです」…「スフィーダ世田谷FC」がなでしこリーグで生き残るためにしていること | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

「これからのクラブチームは、サッカーだけをしていてはダメです」…「スフィーダ世田谷FC」がなでしこリーグで生き残るためにしていること

オピニオン ボイス
日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」のトップチームマネージャーを2016年まで勤めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」のトップチームマネージャーを2016年まで勤めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」のトップチームマネージャーを2016年まで勤めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
  • 日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」にトップチームマネージャーとして2016年まで務めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん。

明治大学の釜崎太准教授が開講するゼミの講義で、臨時講師として「スフィーダ世田谷FC」の内部事情について講演した。

日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」のトップチームマネージャーを2016年まで勤めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん
千葉恵美さん


東京都世田谷区に拠点を置く「スフィーダ世田谷FC」は、トップチームと4つのカテゴリーにより構成された下部組織、ママさんチーム、地域貢献の一環として開講したU-12サッカースクールの小学生を含め総員約180名で活動する、日本最大級の女子サッカークラブだ。

日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」


「東京都世田谷区」という地の利もある。「日本で100名以上を抱えるサッカークラブは、うちくらいではないか」と千葉さんは語った。

「スフィーダ世田谷FC」の運営で特徴的なのは、川邊健一氏が、「創設者であり、しばらく運営をまわしていたために、経営状況をよく理解している」ということだという。

通常、これらの役割は別々の人物が担当することが多い。川邊氏が地元の女子中学生に「サッカーを続けられる場所を提供したい」との思いからクラブを設立したということが背景にある。

様々なチーム事情を監督が把握していることが、「なでしこリーグでは三本の指に入るほど経営はうまくいっている」と千葉さんが自負するほどの「スフィーダ世田谷FC」の経営力に繋がっているといえるだろう。

しかしそこにはデメリットもある。千葉さんによると、「コストを考慮しすぎて、現場に負荷がかかる」状況も発生しうるということだ。

「450Kmぐらいまでの遠征なら、バスで向かいます。相手チームとの相性を考えて、コストを判断していますね。一度、三重県までの遠征もバスで行ったことがあります。なんとか勝ちましたけれど(笑)」

しかし、こういった経営への配慮がないと、女子サッカーチームを運営するのは相当程度難しいということなのだろう。

日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」



日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」
日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」


日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」のトップチームマネージャーを2016年まで勤めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん
日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」


一般的に、なでしこリーグの選手は使用する用具の提供や遠征費など、諸々のサポートを受けはするものの基本的に無給だ。「スフィーダ世田谷FC」の選手たちも例外ではない。スポンサー企業に務めるなどして、練習との調整を図る。

「スフィーダ世田谷FCの選手達は、東京という立地もあり、仕事面には恵まれている方だと思う。地方のチームは、選手が生計を立てるだけでも苦労している」

「スフィーダ世田谷FC」を支えるスポンサーは、東邦ホールディングス、東京組、金冠堂など、ほとんどが世田谷区に本社を置く企業だ。こういった地元のサポートなくして、クラブ活動の存続はありえない。チームとしても、世田谷区の子どもたちを対象にしたスポーツイベントの開催などを通し、地域活性化に関与していく方針だ。

日本女子サッカーリーグ2部(なでしこリーグ)に所属する女子サッカークラブ、「スフィーダ世田谷FC」のトップチームマネージャーを2016年まで勤めていた(現FC東京ホームゲーム運営支援スタッフ)千葉恵美さん
千葉恵美さん


「これからのクラブチームは、サッカーだけをしていてはダメです」

そう語る千葉さんは、今後5年間で達成を目指すチーム目標として、「トップチームをなでしこ日本一にする」「2020年東京オリンピック時になでしこジャパン選手を3名輩出する」に加え、「地域に密着した社会貢献活動を行う」「ホームゲームの平均観客動員を3000名以上とする」などを掲げた。

明治大学の釜崎太准教授が開講するゼミは今年度より「スフィーダ世田谷FC」との交流を図っており、試合会場への集客イベントなどを今後も企画している。

《大日方航》

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