【山口和幸の茶輪記】仲間とコテージを借りてサイクリング合宿 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【山口和幸の茶輪記】仲間とコテージを借りてサイクリング合宿

オピニオン コラム
上野村のまほーばの森
  • 上野村のまほーばの森
  • 上野村はアユやイワナもおいしい
  • 【山口和幸の茶輪記】仲間とコテージを借りてサイクリング合宿
  • 食材を用意してくれるバーベキューセット
  • 旧道を走ればのんびりとしたサイクリングが楽しめる
  • 美しい森を見ながらカフェで朝食
  • 吊り橋をわたると鍾乳洞に行ける
  • まほーばの森から神流川沿いの道路をながめる
山岳コースでサイクリングした後は露天風呂で汗を流し、山の上のコテージを借りてバーベキューをしながら仲間と飲み明かす。そんなオトナの夏合宿をやってみた。場所は「山岳サイクリストの聖地」と言われる西上州・上野村である。

群馬県の南西部に位置する上野村は周囲を標高1500mほどの峠に囲まれた、のどかな集落だ。ここを拠点とすれば、ぶどう、十石、塩之沢、志賀坂などの峠、みかぼスーパー林道などにアクセスできて、トレーニングの強度に合わせて複数のルートが取れる。だから2日以上のサイクリング合宿をする際はとっておきの場所なのである。

旧道を走れば、のんびりとしたサイクリングが楽しめる

この夏の終わりに8人ほどが集まったので、1泊2日のサイクリング合宿をやってみた。そのうち、ひとりは自転車に乗らない釣り人で、渓流釣りを楽しんでからの合流。上野村は釣り人にも人気のエリアなのである。

村営の「まほーばの森」というキャンプ場には、4人用と8人用のコテージがある。キッチンやお風呂を備えた清潔な宿泊施設である。シェフがいるカフェもあって、併設されたバーベキュー棟で食材と調理道具などを用意してくれる「バーベキューセット付プラン」も申し込める。

料金はコテージ宿泊料、地場食材の「イノブタ」肉もあるバーベキューセット、朝食がついて税込み7480円だ(料金は人数構成によって多少変動する)。イノブタ肉が苦手な人がいる場合は、事前に電話でお願いすれば普通のブタ肉に変えてくれる。

バーベキューの食材を用意してくれる

実際に電話をしてみると女性がていねいに応対してくれて、「別に食べてみればわかんないよ」とさんざん言われたが、仲間のウチには抵抗がある人もいるだろうと思って人数の半数分だけ変更してもらった。結果的には、どれもあまりにおいしくて、イノブタがどれなのかまったく分からなかったのだが。

バーベキューの食材は予約すれば用意してくれるが、持ち込みも自由にできる。飲み物は各自が好きなものを買い込んでくればいい。ちなみに過疎地の村なので長いトンネルをくぐって下仁田まで1時間近くクルマを走らせないとコンビニはない。バイパス沿いに小さな酒屋が1軒だけあるが、自宅を出るまでに用意しておいた方が無難だ。

さらに言うなら、コテージは人数分の寝具しかないが、寝袋などを持ってくれば定員以上で寝泊まりしてもいいと、公式サイトに書いてある。のどなか村の風情とマッチした、経営陣やそれに従事している人たちの温かみを感じさせる施設で、とても気持ちよく利用できるのがいい。上野村の人は本当に優しいのである。

1泊2日のサイクリング合宿は初日の午前9時、コテージのふもとにある村営宿泊・温泉施設の「ヴィラせせらぎ」に集合。コテージはここから2km、ほぼ激坂を上った山の中腹にあって、ここに自転車で上るのは相当にキツそうなので、ヴィラせせらぎをサイクリングの発着としたのである。

まほーばの森から神流川沿いの道路をながめる

コテージのチェックインは午後3時なので、それまで峠を1本走ってくる時間は十分。チェックインをすると「ヴィラせせらぎ」の入浴半額券がもらえるので、みんなで露天風呂でくつろいでいるとバーベキューの開始時間として指定した午後6時に。屋根付きのバーベキュー棟に行くと、すでに食材や食器、木炭などが用意されていた。食器が足らなければ母屋にいって自由に借りることも可能。カレーなどを別に作るときはお鍋などの大ぶりな食器を有料でレンタルすればいい。

持ち込んだお酒をみんなでワイワイと飲みながらおいしいバーベキュー時間に突入。後片付けは不要でそのままの状態でいいとのことだが、さすがに最低限の片付けは自分たちで済ませ、借りたものをきれいに洗って返却。こうして夏の終わりの気持ちいい夜風を感じながら、炭の火が消えるまでアウトドア気分を楽しんだ。

これからの季節は紅葉が楽しめ、夜空がクリアに見える冬になれば天の川も手に取るように見えるらしい。冷え込みに備えて、芝生の上にこたつを置いて暖を取りながらひとときを過ごすこともできるという。とても清潔で気持ちよく利用できるオススメのアウトドアライフ。ぜひ一度体験してみては。
《山口和幸》

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