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【THE REAL】川崎フロンターレの19歳・三好康児が経験した天国と地獄…輝きをます東京五輪の主役候補

オピニオン コラム
三好康児(川崎フロンターレ公式サイトより)
  • 三好康児(川崎フロンターレ公式サイトより)
■東京五輪を見すえて

1997年3月26日生まれの三好は、東京五輪が開催される2020年夏を23歳で迎える。年齢制限があるなかで最も年上となり、経験と実績を積んで順調に成長していけば、主軸を担える存在のひとりとなる。

マリノス戦から3日後の28日には、来月13日から中東バーレーンで開催されるAFC・U‐19アジア選手権に臨む代表メンバー23人が発表され、三好も背番号「8」を託されてメンバー入りした。

ベスト4に進出した時点で、来年5月に韓国で開催されるFIFA・U‐20ワールドカップへの出場が決まる。しかし、日本はこれまで4大会連続で、世界への登竜門となるヒノキ舞台から遠ざかっている。

20歳以下のワールドカップを経験したうえで東京五輪へ、そして年齢制限にとらわれないA代表への戦いにつなげるために。三好もAFC・U‐19アジア選手を大事な戦いとしてとらえていた。

「メンバーに入るのはもちろんのこと、その先の大会まで見すえてやっていきたい」

育成組織の充実を図るフロンターレが、小学校4年生以上を対象としたU‐12を発足させたのが2006年。セレクションをクリアした三好は小学校5年生だった2007年から、フロンターレひと筋で育ってきた。

中学進学とともにU‐15に昇格すると、2年生のときには飛び級でU‐18へ昇格。トップチームとの練習試合で、得意のドリブルで大人の選手たちを抜いてゴールを決める「伝説」も残している。

左足の絶対の矜持を込める三好は、フロンターレを挙げて育てられた期待の星。小林をして「フロンターレを背負ってほしい選手」と言わしめる19歳は、J1の舞台で経験を積みながら自信をも膨らませている。

「出場回数を重ねることでいろいろなシチュエーションというか、相手に対するいろいろな形を自分のなかでより理解できるようになってきています。プレーしていても余裕をもてるようになりましたし、何をしたほうがいいのか、あるいは何をしたらいけないのか、というところも試合に出ないと学べないので。

ひとつずつできていることもあれば、今日みたいに反省点も出ますけど、何よりもまず試合に出られることが自分のなかでは幸せだと感じています。まだセカンドステージの戦いは残っていますし、ステージ優勝を狙って、次の試合に集中していきたい」

セカンドステージでも、首位の浦和レッズと勝ち点3差の2位。悲願の初タイトルへ。一戦ごとに新たな歴史を刻んでいるフロンターレのなかで、次代を担う逸材が奏でる鼓動も確実に力強さをましている。
《藤江直人》

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