---:この競技にはまってしまった理由はどんなところですか?
鈴木:やっぱりスピード。スピードが出てくると時速60キロとかに到達します。そうなると、もうほとんど海の上を、なでてるっていうか、飛んで走ってるような感じになるんです。で、最初は水の抵抗がかかって重たいんですけど、そこを越えるとふっと軽くなって、また違う感覚の世界があるのと。
あとはこのジャイブっていって、このマークを回るときが、イメージで言うとF1のコーナリングみたいな感じで。アウトからインに突っ込んできたり、インからアウトと、お互い邪魔しあうんです。…で、回転するときに遠心力っていうか、それがすごくかかるんです。そこの感覚…。マニアックなんですけど、そこの遠心力がかかってくるようなところがすごく好きです。
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---:スピードが60キロも出るのですか?
鈴木:今、男性の世界記録は100キロです。
---:100キロ!
鈴木:はい、風の力だけで。女性で今80キロぐらい。そのスピード競技だけの、大会もあったりします。ただ、場所とか、波が立たない場所とかあるので、いろんな条件がそろわないと、なかなか出れないんですけど。そこで今、女性の方でも80キロ近くいってると思います。
---:ほとんどもう風で浮いてるというか、離陸しそうな感覚なわけですね?
鈴木:そうですね、はい。
---:そんなに風の力って強いのですね。
鈴木:そうですね。強いです。セイルといって、帆があるんですけど、このセイル、体重によってみんなセイルサイズは変えて、自分の耐えられるサイズを使っていくんです。だから、体重があるほうが有利でもあるんですけど、そのセイルとのチューニングも見つめていくと、女性の方でも50~60キロは出せるようになってきます。
:体重は重いほうがスピードは出るのですか?
鈴木:スピードは出ます。だけど、風がやっぱりすごい弱い日もあるので。強いときは体重ある人が有利かもしれないんですが、風が弱いときは、逆に重い人はすごくハンデになる。ですので、オールマイティーに、全部の風を乗れるようにならなきゃいけない。まぁ、基本的には体重があって損はないですが。
鈴木選手を応援!
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