【ブエルタ・ア・エスパーニャ14】オーストラリアの鉄人、ハンセンが10連続三大大会完走を前に区間優勝 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ブエルタ・ア・エスパーニャ14】オーストラリアの鉄人、ハンセンが10連続三大大会完走を前に区間優勝

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表彰台のハンセン(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
  • 表彰台のハンセン(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
  • エルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージのプロフィールマップ
  • ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ残り5kmのプロフィールマップ
  • アタックを決めたハンセン(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
  • ハンセンが逃げ切って区間優勝(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
  • スタート直後の逃げ集団。最後尾にハンセン(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
  • 集団を牽くジャイアント・シマノ(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
  • BMCのデニス(ブエルタ・ア・エスパーニャ14第19ステージ)
スペイン全土を舞台に3週間かけて行われるステージレース、第69回ブエルタ・ア・エスパーニャ。

今大会も残り3日となった。第19ステージはサルバテラドミーニョからカンガスドモラーソまでの180.5kmで行われ、終盤に力強い単独アタックを決めたオーストラリアのアダム・ハンセン(ロット・ベリソル)が独走で優勝した。

翌第20ステージはカテゴリー超級の山頂ゴール、最終日第21ステージは個人タイムトライアル。最後の2ステージは各スペシャリストが力を見せることになるため、区間優勝を狙うほかの選手たちにとってはカテゴリー2級の山岳ポイントをふたつ越えるこの日が最後のチャンスと言えた。

25km地点で3人の選手が逃げを決めた。ローラン・マンジェル(エフデジポワンエフエル)、ワウテル・ポエルス(オメガファルマ・クイックステップ)、それに今大会で敢闘賞を2度獲得しているピム・リヒハルト(ロット・ベリソル)だ。

だが逃げ集団が最初の2級山岳を通過した時点で、後続とのタイム差は2分半とあまり広がらない。ティンコフ・サクソとスカイがメイン集団のペースアップを図るとゴールまで残り30km地点で40秒まで縮まった。そしてふたつ目の2級山岳を目前にして3人は吸収された。

上りに入って飛び出したのはアレクセイ・ルツェンコ(アスタナ)だ。ひとり軽快なペダリングで山岳ポイントを1位通過。メイン集団ではポイント賞リーダージャージを着るジョン・デゲンコルプ(ジャイアント・シマノ)が奮闘。先頭を牽くティンコフ・サクソ勢のすぐ後ろを走り、スプリンターながら上りの強さも見せる。

下りに入って後続から仕掛けたのはサムエル・サンチェス (BMCレーシング)。下りの速さには定評があるサンチェスが猛烈な勢いでルチェンコを追う。しかし残り11kmで後続に追いつかれてしまった。

終盤は緩やかな坂が長く続いていた。残り6kmとなったその上りでルツェンコもメイン集団に捕まってしまう。それから間もなく残り5kmで単独アタックを決めたのが、今大会これまで何度もゴール目前の奇襲を見せたハンセンだ。彼にとって区間優勝を狙えるラストステージ、力の限りペダルを踏んだ。

残り1kmで後続とのタイム差は10秒以上、そのままハンセンがゴールラインに飛び込んだ。ハンセンは今大会を完走するとひとつの偉業を成し遂げる。5月のジロ・デ・イタリア、7月のツール・ド・フランス、そして9月のブエルタ・ア・エスパーニャ。三大大会と呼ばれるこれらのビッグレースを10大会連続で完走することになるのだ。

その偉業に自ら花を添える区間優勝になった。またチームメイトのリヒハルトが第5、第6ステージに続く3回目の敢闘賞に輝き、ロット・ベリソルにとって最高の一日となった。

総合リーダージャージのマイヨロホはアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)がキープしている。ポイント賞リーダーのデゲンコルプは区間2位に入りスプリントポイントを加算、同賞2位のアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)と39ポイント差になった。これにより、あとは最終日まで走り切ればデゲンコルプのポイント賞は確定となる。

第19ステージ終了時点での総合成績は以下の通り。

1位 アルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)76h 00' 40’’
2位 クリストファー・フルーム(スカイ)+1' 19’’
3位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)+1' 32’’
4位 ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)+2' 29’'
5位 ファビオ・アール(アスタナ)+3' 15’'
6位 ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ)+ 6' 52’’
7位 サムエル・サンチェス(BMCレーシング)+6’ 59’’
8位 ワレン・バルギル(ジャイアント・シマノ)+ 9' 12’’
9位 ダニエル・ナバーロ(コフィディス)+ 9' 44’’
10位 ダミアーノ・カルーゾ(キャノンデール)+ 9' 45’’

第20ステージは中盤から山岳ポイントが連続する。カテゴリー2級、3級、1級、そして最後は超級の山頂ゴール。いよいよ最終決戦だ。

大会は総距離およそ3240km、9月14日まで全21ステージで行われる。


Resumen etapa 19 - Salvaterra do Miño / Cangas... 投稿者 la_vuelta
《五味渕秀行》

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