ツール・デュ・リムザン第1ステージが7月19日に開催され、急きょメンバー入りした新城幸也は休養明けの調整段階で、万全とは言えないコンディションながら出場した。
1月から休みなく走り続けてきた新城はリムザンへの出場予定は当初なかったと言うが、チームはほぼツール・ド・フランス出場メンバーをそろえて気合が感じられるものとなった。
しかし、大きなアクシデントがチームを襲った。スタート30分前、ウォーミングアップを兼ねて応援に来ている家族のもとに向かったエースのトマ・ボクレールが一般車にはねられて鎖骨を骨折。スタートを切ることができなくなった。
チームプレゼンテーションのステージでそのニュースが伝えられると会場は騒然とし、ヨーロッパカーのメンバーも動揺は隠しきれない状況となった。それでも、この大会で総合優勝などたびたび表彰台に上っている新城が「ムッシュ・リムザン」と呼ばれて紹介されると、会場からひときわ大きな歓声が上がり、会場の雰囲気は一新した。
レースはリムザンらしいサバイバル戦。序盤に形成された4選手の逃げも中盤前には吸収され、そこからは20人以下の逃げが形成されてはハイペースの後続集団に追いつかれるという展開を繰り返した。選手にとっては休みところがないのもこのレースの特徴だ。
残り30kmを切ったところでヨーロッパカーはセリル・ゴチエとクリストフ・ケルンの2人が含まれる19人の逃げが形成され、ケルンがアタック。残り9kmでケルンを含む先頭は4人に。ゴールは4人の中からロングスパートをかけたワンティグルーブゴーベルのビョルン ルークマンス(ベルギー)が逃げ切り優勝した。
チームはケルンが4位、ゴチエが7位に入り、新城は7分07秒遅れのメイン集団、40位でゴール。
「休養中からの強行参戦で、リムザンに合わせて調整してきたわけではないので、
どこまで走れるか不安もあったが、今日のコースは、これぞリムザンと言うような
コースで脱落せずに走れてよかった」と新城。
「トマの事故でチームに動揺はあったが、その分みんな責任を持ち、全員でレースを動かしていた。みんなよく走れているし、自分も徐々にもっと体が動くようになると思うので、ステージ優勝を狙って頑張る」
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