7月27日(日)第21ステージ:エブリー~パリ・シャンゼリゼ(137.5km)
レース終盤、逃げていた4人から1人脱落し、さらに残り12kmではリッチー・ポート(チームスカイ)が単独先頭に立つが、ラスト1周の残り7.5kmで吸収される。
続いてサイモン・クラーク(オリカ・グリーンエッジ)もアタックを試みるが、残り3kmで吸収され、最後は集団スプリントへ。各チームのトレインがしのぎを削る中、新城幸也もブライアン・コカールのためにユーロップカーの隊列を前方へと引き上げる。
ゴールスプリントではアレクサンドル・クリストフ(カチューシャ)が伸びを見せるが、最後の瞬間に再加速したマルセル・キッテル(ジャイアント・シマノ)がわずかに早くゴールラインに飛び込んだ。2位はクリストフ、3位はラムナス・ナバルダスカス(ガーミン・シャープ)。
キッテルは今大会4勝目で、ツールは2年連続4勝。シャンゼリゼでの第21ステージも、2年連続の勝利となった。
マイヨジョーヌのビンチェンツォ・ニーバリ(アスタナ)は危なげなくゴールラインを越え、自身初のツール総合優勝を達成。イタリア人としては、1998年のマルコ・パンターニ以来の栄冠となった。
またニーバリはジロ、ツール、ブエルタの3大ツールすべての総合優勝も制覇し、これは史上6人目の快挙となった。
レース中の落車から無事に復帰した37歳のベテラン、ジャンクリストフ・ペロー(アージェードゥーゼル)が7分37秒差で総合2位、24歳のティボー・ピノ(FDJ)が8分15秒差で総合3位と表彰台の両脇はフランス人が固めた。
フランス人の表彰台は1997年のリシャール・ビランク(総合2位)以来、また2人表彰台に上がるのは1984年のローラン・フィニョン(総合優勝)、ベルナール・イノー(総合2位)以来30年ぶりのことだった。
ペーター・サガン(キャノンデール)は3年連続でポイント賞のマイヨベールを獲得したが、結局、ステージ優勝は挙げられなかった。
山岳賞のマイヨブランアポアルージュは、ポーランド人としては初めてラファル・マイカ(ティンコフ・サクソ)が袖を通した。
ヤングライダー賞のマイヨブランは、ロマン・バルデ(アージェードゥーゼル)とのフランス人対決を制して総合3位にも食い込んだピノがつかんだ。
チーム総合優勝はアージェードゥーゼル。2位のベルキンに35分近い大差をつけて、フランスチームとしては1998年のコフィディス以来の獲得となった。
ツール全体を通したスーパー敢闘賞には、アレッサンドロ・デマルキ(キャノンデール)が選出されている。
有力選手のリタイアなど波乱が続いた今年のツール・ド・フランスだったが、最終的にイタリア、フランスなどロードレース界の古豪の活躍が目立った大会となった。
《》
-
-
page top