ツール・ド・フランス第20ステージは今大会唯一となる個人タイムトライアルだ。個人タイムトライアルで現世界チャンピオンのドイツ人、トニー・マルティン(オメガファルマ・クイックステップ)。
特別なグラフィックを施されたバイクを駆り、予想通りの強さを見せつけ、独走で勝利をもぎ取った第9ステージに続く区間優勝を挙げた。
レース前のウォーミングアップを見ることができた。通常、チームの選手たちはチームバスに付いている日よけの下でローラー台に乗り脚を回す。しかしマルティンはチームバスの裏手、太陽の光の下でウォーミングアップをしていた。
スタート数分前になっても、待機場所の横に持ち込んだローラー台で動かしていた。その姿勢に彼の強さの秘密を見た気がした。
《五味渕秀行》
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