筆者がなぜ自転車で飲食店へ行くことに、はまったのか。なぜ楽しいと思えるのかを解説したい。共感を得られる部分や、新たな自転車の楽しみの可能性を見いだしてもらえるかもしれない。
このコラムは2回目となるが、自転車で店へ行ってよかった、店へ行って得をすることは多いという例を上げる。その理由は大きく4つあり、ひとつひとつ説明しよう。
◆その1、店の人に覚えられる。そしてよく声をかけられる
誰しもお気に入りの店、常連になる店があるだろう。自転車だと飲食店やアパレルや自転車プロショップの方に印象深く与え、すぐに覚えられてしまう。1か月くらい間をあけていったとしても、店員さんには以前、自転車できたことを覚えてもらっていて、声かけられ、仲良くなることは多い。
◆その2、水の補給をもらえる
自転車乗りがよく行く店ライダーズハウスやカフェは、ここ鹿児島にもある。そういった客に慣れている店は、サービスなのか店員さんの優しさなのか、「水切れていないね? 水あげようか?」と言われる時があり、コンビニに行かなくてすむ時がある。もしかしたらローカル特有かもしれないが、鹿児島はそんなあたたかい土地柄なのだと感じる。
◆その3、お客さんと仲良くなる
店に来ているお客さんにまで声かけられることが多いというのが自転車乗り。「どこから来たの?」「よくこの店くるの?」とか、時には「あんたは彼女おらんの?」とか鹿児島弁だと「ないごてこげなさわやかで健康的なあんたに彼女おらんとね?」(なんであなたのようなさわやかな人に彼女いないの)とまでいうお節介なおばちゃんまでいる(笑)。
同じ店に来ているお客さんと触れ合えて、自分の知らない道を教えてもらったり、ちょっとした名物まで教えてもらったりと、小さな旅気分を味わえるのである。
◆その4、店の人に覚えてもらえると…
なんとおまけまでもらえるのだ! そう自転車で通いつめて、覚えてもらい、常連になった店へ行くと、なにかしらのサービスをもらえる。
筆者はよくフランセ(鹿児島市上荒田)というパン屋に行くのだが、自転車で覚えられ、店員の方と仲良くなり、しまいには購入したパンにさらにおまけのパンまで頂いて、自転車に乗って得をしたなぁ、という経験をロードバイクに乗るごとにしている。
パンひとつのおまけは、腹が減っている自転車乗りにはありがたい。お礼のかわりとして今後もフランセの宣伝をこのコラムで何度もするかもしれない(笑)。また、フランセへ行ってパンを買おうかなぁ、という気になってしまうのだ。
この4つの理由で自転車に乗ってよかったなぁ、また行ってみようと思ったり、旅の出会いなどを経験し、やみつきになった筆者。人との触れ合いを楽しめる度合いは、人それぞれかもしれない。もしかしたらここまで楽しめてしまうのは、筆者だけかもしれない。
しかし半日だけのポタリングでも、グルメライドでは新しい発見があり、楽しめるものだと思う。
《上水流晋》
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