日本は桜が満開かぁ~。フランスで生活するようになって4年目、桜見てないな…。SNSにアップされている桜の写真を見ながら日本に思いを馳せ、雨続きのフランスの自宅で春の訪れを待っている。
◆フランスで春を感じるサマータイム
とはいえ、フランスも3月30日からサマータイムが始まり、確実に春に近づいている。
サマータイムは毎年3月の最終日曜日の午前1時から10月最終日曜日の午前1時までと決まっていて、通勤、通学の影響を少なくするため、あえて何日からと日にちを設定せずに、日曜日から始まり日曜日に終わるので年によって日付は変わる。
お休み中なら1時間間違えて通勤する人もいないし、サマータイムの準備ができるというわけ。
家中の時計や腕時計を1時間早める作業をして、ふと気が付けば携帯電話の時刻が自動的にサマータイムになっていたのには驚いた。最近の携帯電話はすごい(笑)。
◆適応力が求められる
日本には馴染みのないサマータイム。日が昇る時間が早く、日が長い夏の間は会社や学校、社会全体が1時間早く動き出せば明るい時間を有意義に使え、夕方の余暇を楽しめる。余暇の時間が長ければ経済効果も期待できるというのがサマータイムを導入国の狙いでもある。
しかし毎回こうして時刻合わせるのは面倒。合わせ忘れている時計があると混乱する。日本から海外を行き来しているときに時差を計算して腕時計の時刻を合わせるのは慣ているけれど、サマータイムは未だに時間を間違えていないから、ドキドキしてしまう。
サマータイムが始まったからと言って1日が24時間であることに変わりはないので、イタリアのレースから戻り次のレースまでの間は、家事と大量の原稿の締め切りに追われる。あぁ~、時間が足りないと感じてしまうのは私の手際の問題か…。家事と仕事と育児を両立している世の中のお母さま方を本当に尊敬します。
◆サマータイムもさることながら、心構えが大事
原稿に集中し、「はっ、もうこんな時間。」と慌てて夕食の準備をしたり、逆に掃除に夢中になってデスクワークが全く進まなかったりと、我ながら何とも不器用。
同じく流れる24時間の中でそれをどう使うかはその人次第。その充実ぶりで25時間分にも26時間分にもなるのかもしれない。
レース中はホテルを転々とする私たちにとって家で過ごす時間はとても貴重でレースとは全く違った時間が流れる大切なひと時だ。私に必要なのは人より多くの時間ではなく、少しの時間でも忙しさも楽しみつつ、リラックスする”心のゆとり”。
なのかもしれない。
(飯島美和=ジャーナリスト/フォトグラファー)
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