ノンフィクションライター。サンケイスポーツでサッカー、オリンピックを中心に取材、執筆。米国駐在時はMLBまで網羅するなど、スポーツ分野の守備範囲は幅広い。第一線で取材、執筆を続けるため独立。近年はスポーツのみならず社会問題にまで取材範囲を拡げる。
日本サッカー協会が記者会見を行う場合、通常は数日前に日時や場所、登壇者などの詳細が記されたメールをメディアに対していっせいに配信する。その意味では、告知からわずか90分後の午後5時から記者会見が行われた2月3日は前例にない慌ただしさを呈していた。
他のJ1クラブに先駆ける形で、1月13日に新チームを始動させた湘南ベルマーレ。13年間も在籍した浦和レッズに別れを告げ、新天地に移籍してきたDF坪井慶介は、緊張と興奮とが交錯する初日にちょっとした“サプライズ”に遭遇している。
一世紀近い歴史を誇る全国高校サッカー選手権の決勝戦で、初めて見られる光景といっていい。試合終了を告げる笛が鳴り響いた直後に、勝者がピッチからいなくなってしまった。
この男の周囲だけは、ゆったりと時間が流れている。どんなことが起こっても慌てず、動じず。ペースを乱すことなく、自然体を貫いていける。
豪胆さとしたたかさー。八百長疑惑の渦中にある日本代表のハビエル・アギーレ監督が、告発後で初めて公の場で発言した27日の緊急記者会見。身の潔白を主張し続けた40分あまりの質疑応答から伝わってきたのは、56歳のメキシコ人指揮官がもつ「2つの顔」だった。