
プロボクシング4団体統一世界スーパー・バンタム級王者の井上尚弥(大橋)は14日、名古屋市・IGアリーナにてWBA同級暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦する。
井上が「過去最強の敵」と認めた難敵との一戦。同階級5度目の4団体王座防衛戦を海外のブックメーカーはどう見ているのか。
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■KO決着でも判定でも井上が圧倒
大手ブックメーカー「Bet365」は、井上勝利に「1.10」、アフマダリエフ勝利に「7.00」のオッズを設定。1万円を賭けた場合、計算上は、井上勝利が当たると1000円のプラスにしかならず、アフマダリエフが勝つと7万円になる。両者には大きな実力差があるとの見解だ。
ラウンドごとのベットでは、井上は8〜9回が「9.50」、7回と10回が「10.00」と後半のKO勝ちが有力視されている。一方のアフマダリエフは、全ラウンドを通して「101.00」とKO勝ちの可能性はかなり低いと見られる。判定決着の場合でも、井上勝利が「4.00」、アフマダリエフ勝利が「17.00」と井上有利は揺るがない。
またより多くのパンチを“繰り出す”選手予想では、井上が「1.50」、アフマダリエフが「2.50」という結果に。より多くのパンチを“当てる”選手では、井上「1.22」、アフマダリエフ「4.00」と井上の的中率への評価が際立った。
■勝てば世界最多同時防衛記録を更新する一戦
戦績は井上が30勝(27KO)無敗に対し、アフマダリエフは14勝(11KO)1敗。アフマダリエフは2018年のプロデビュー以前にも、15年の世界選手権で銀メダル、16年開催のリオ五輪で銅メダルを獲得した実力者だ。KO率は78%と高く、初黒星を喫した2024年4月のマーロン・タパレス戦以降、3試合連続でTKO勝利を収めている。
オッズでは圧倒的有利と予想される井上。発表会見では、判定決着も選択肢に入れるとし「そういうときの井上尚弥が一番強い。劇的なKOシーンが見れると思う」とも発言していた。
井上が勝てば5度目の4団体王座の同時防衛成功となり、世界4階級制覇王者の“カネロ”ことサウル・アルバレス(メキシコ)を抜き世界最多記録樹立となる。井上は劇的なKO勝ちで歴史的な一戦を飾ることができるか。
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