JOC常務理事、日本スケート連盟会長なども務める橋本氏だが、10月24日に東京のイタリア大使館官邸で行われた自転車プロチームの2017年体制記者会見の席上では自転車競技についての思いを明かした。
「東京五輪・パラリンピックにおいてすべての競技でメダル獲得ができるように、選手強化本部長としてできるかぎりの予算をつけてバックアップしたい」と語る。五輪での自転車競技はロード、トラック、MTB、BMXの4つが開催されるが、そのすべてにおいてメダル獲得が最低限の目標と掲げた。
「現在は日本でもサイクリングブームが巻き起こり、健康維持・増進に自転車が役立つことが認識されるようになった。今後は自転車を取り巻く環境が激変していくのではと感じている。競技としての自転車も2020年に向けたプロジェクトを立ち上げ、東京でメダルが取れるように選手強化育成を進めていきたい」
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NIPPOヴィーニファンティーニが新体制を発表 (c) NIPPO Vini Fantinis
1964年の東京五輪では自転車競技個人ロードレースでイタリアのマリオ・ザニンが優勝した。今回のプロジェクトは奇しくもイタリアの協力を得て行っていく。イタリア登録のプロチームであるNIPPOヴィーニファンティーニをイタリアと日本選手の混成チームとして、イタリア選手の力を借りながら海外の主要レースに参戦していく。
五輪出場枠を獲得するためには各大会の成績に応じて配分される国際ポイントを獲得することが必要となるからだ。プロジェクトでは同時進行で、メダルが獲得できる日本の若手選手を強化育成する。
「日本やイタリアの企業と協力しながら両国ともに競技力を高めていきたい。2020年には日本とイタリアがメダルを獲れるようになれば」と橋本氏。