2月に大腿骨骨折の重傷を負った新城幸也(ランプレ・メリダ)が、6度目のツール・ド・フランス出場とリオ五輪を目指していよいよ乗り込み合宿を始める。欧州でのレース復帰は6月の予定で、7月2日開幕のツール・ド・フランスがターゲット。
今年2月に中東カタールで行われたレースで落車し、大腿骨骨折という大ケガを負った新城。現地での手術翌日から懸命なリハビリを続け、すでに自転車に乗ったトレーニングを始めているという。日本自転車競技連盟はこれまでの実績と復帰の目処を見極めて、故障中の新城ながら8月に行われるリオ五輪の代表選手に起用している。
ケガからの回復は驚異的だ。室内では最先端のパワーメーターを駆使して、徐々に負荷を高くしたペダリングをこなしている。あせることなく目標を定め、国立スポーツ科学センターの指導を受けながら身体パフォーマンスを高めている。それと同時に例年とは違って日本にいるという現状をポジティブにとらえ、熊本震災支援のチャリティー活動をこなしている。
毎年のシーズン前に恒例としている1カ月のタイ合宿は5月に再び敢行する。乗り込みには1カ月を要することを経験から知っているのだ。練習パートナーは土井雪広(マトリックスパワータグ)が買って出てくれた。6月のレース復帰を目指すが、欧州に渡ったのちにチームのメディカルチェックを受け、首脳陣との話し合いによって決めるようで、現在はどのレースに出場するかは未定。
7月2日に世界遺産モンサンミッシェルで開幕するツール・ド・フランスには間に合う。2度目の五輪となるリオデジャネイロでは日本自転車ロード勢として五輪史上最高の快挙をねらっていく。新城の復活が最終段階に突入した。
《山口和幸》
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