ブエルタ・ア・エスパーニャ参戦中の新城幸也(ヨーロッパカー)は大会11日目の休息日に前半戦の感想と後半戦にかける意気込みを語った。
初参戦となる大会はゴールまでの登りが予想以上にキツいと感じている。そのため平たんステージと区分されているところも、純粋なスプリンターよりクライマーが残ることが多いという。
「コースの高低図が当てにならないというか、これはどう見ても2級でしょという山岳が3級だったり、山岳が設定されていない登りでもコースマップでは予測できないキツさがある」
有力選手の落車リタイアが相次いでいることについては、若い選手が必死に攻めすぎているように感じるという。以前と比べて譲り合いや、上位選手に対してのリスペクトがなくなっているというのだ。
「ブエルタ・ア・エスパーニャは観客がフリーパス過ぎてどこでも入れてしまう印象」。それだけ、選手に近いグランツールがこの大会のいいところかもしれないが、肩を叩かれたり、ボトルを奪われたり、とにかく熱狂的なスペインのファンが積極的過ぎて怖いこともある。
ジロやツールに比べて移動が多すぎることにも当惑する。レース後の移動もオーガナイズされていないので、ホテルについて夕食をとるのが23時近くになることもあり、朝の移動距離も100kmを超えることもあり、ある意味でグランツールの中で一番過酷なスケジュールだと感じる。
チームの雰囲気はいい。毎ステージの重要な逃げには選手を送り込めているし、しっかりチームとして機能している。
「体調不良の選手が多いが、みんな仲がよく、雰囲気はとてもいい。これから登りがもっとキツくなってきたら山岳のエースたちが活躍してくれると思うので、自分もしっかり働きたい」
新城自身はここ数日熱射病で頭痛に苦しんでいたが、脚の調子はいい。休養日で頭痛も回復したので、後半に向け調子がもっと上がっていくと感じる。人一倍睡眠をとるタイプで、睡眠時間が足りなかったのが前半戦の苦戦の原因だ。
今後のステージではもちろんステージ優勝をねらっていく。
「前半、見せ場がなくて日本のみなさんも寂しかったと思いますが、自分は3週目を目標に走っていますから、体力的な疲れもなく、落車の怪我もなく予定通りです」
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