■ズームを着用しているアスリートたち
●ゲーレン・ラップ(5大会連続米国チャンピオン)
サッカーボールを追い回していた米国オレゴン出身のゲーレンは、高校1年の時に世界が変わった。彼は「アルベルト(・サラザール)と練習を初めてほんの数週間たった頃、アルベルトは私をジュニアオリンピックの地区予選にエントリーさせたのです。週に6日も7日も走るなんて、当時はとても大変に感じました。でも私は州大会、地区大会に勝って、全国大会で2位になったのです」と語る。
「アルベルトは後になって、私がしっかりと頑張れば世界でも指折りの長距離選手になるだろうと思った、と話してくれました。世界記録を獲ったことのある彼からその言葉を聞くことで、世界でもやれる、という自信が湧いて、走り続けた場合の可能性に気づいたのです」と彼は続けた。
オレゴン州高校選手権で5回優勝、オレゴン大学"ダックス"にNCAAタイトルをもたらし、様々な記録を樹立。大学陸上の最優秀選手となり憧れのバウワーマンアワードを受賞、世界選手権でも頭角を見せ、ロンドンでは銀を獲得した。
・オリンピック 銀メダル 1万m
・アメリカアウトドアチャンピオン6回 1万m
・アメリカ記録保持者 1万m、インドア 3000m、5000&2マイル
●ジョーダン・ハセイ(NCAAインドアチャンピオン2回)
タテガミのようなポニーテールから「リトル・ポニー」の愛称で呼ばれるジョーダンは中学時代から記録を出しており、速さはよく知られていた。
スポーツ一家に育ったことも役に立ち、「小さい頃から、健康的なライフスタイルを送るという面では両親がお手本になりました。今プロアスリートになっても、私のすることすべてを理解してもらえるのでとても楽です」と語っている。
中学1年生の時、オレゴン大学のヘイワードフィールドで行われたジュニアオリンピックに出場し、1500m、3000mの両種目で米国記録を樹立。2008年、16歳のジョーダンはユージーン(ヘイワードフィールド)で行われた五輪予選の1500mで、米国高校生記録を更新。歴史に残る記録を作った高校生ランナーとして、オレゴン大学"ダックス"の一員となった。
・16歳でオリンピック予選決勝出場 1500m
・アメリカ高校生記録 1500m
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《美坂柚木》
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