5月6日に行われた欧州チャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグ、ホームにバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)を迎えたバルセロナ(スペイン)は、3-0で勝利し決勝進出を大きく手繰り寄せた。
試合は序盤からバルセロナが圧倒的な攻撃力を見せつける。再三再四バイエルンのゴールに迫った。GKマヌエル・ノイアーの驚異的なセーブで失点は防ぎ、バイエルンも時おり相手ゴールに迫ったが好機を活かせない。前半は両チーム無得点で折り返す。
バルセロナは攻め込みながらゴールが奪えず、そろそろスコアレスドローも見え始めた後半32分、やはり試合を動かしたのはリオネル・メッシだった。ダニエウ・アウヴェスが高い位置でボールを奪い、中央でパスを受けたメッシはエリア外から迷わず左足を振り抜いた。低い弾道で飛んだボールはノイアーの手もおよばずゴールに吸い込まれる。
メッシは後半35分にもドリブルでエリア内に攻め込み、素速い切り返しからDFジェローム・ボアテングを振り切り、前に出てきたノイアーをあざ笑うかのようなループシュートで追加点を奪った。メッシはネイマールの得点もお膳立てしチームの全得点に絡む活躍。
バイエルンのジョゼップ・グアルディオラ監督は、メッシの活躍について「彼に才能を見せつけられてしまった」と語った。そして決勝進出は難しくなったとの見方も示した。
「最初の失点からチームが乱れ始めた。3失点は残念な結果だ。0-1、あるいは0-2ならチャンスもある。だが0-3では厳しい。バルセロナにおめでとうと言いたい。来週ミュンヘンでまた会おう」
バイエルンとしてはファーストレグを1-3で落とした後に、ホームで6-1と大勝した準々決勝ポルト戦の再現を狙いたいところ。だがリードを守り切るためアウェーでディフェンシブに戦ったポルトと違い、バルセロナは舞台がミュンヘンに移っても攻め手を緩めないだろう。
《岩藤健》
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