東京マラソン財団の公式クラブ「ONE TOKYO」は、東京マラソンEXPO2016で「レース3日前からの食事と栄養」というテーマのセミナーを開催。ゲストにシドニー五輪5000m、アテネ五輪1万m日本代表の大島めぐみさんが登場した。
ランナーにとって気になるレース中の食事についても大島さんは言及した。
「サブスリーを狙う人は、レース3時間前までにご飯を食べましょう。レース中に補食を摂らなくても、3時間なら大丈夫だと思う。不安なら1時間前にバナナ、ゼリーなどを摂取するといいです」
「サブフォーを狙う人は、2時間半前くらいを目安に。あまり早く摂りすぎるとお腹が減ってしまう。ちょっと体に食べ物が残っているような状態だとちょうどいい」
お腹が空いてから補食を食べるのでは遅い。食べたものがエネルギーに変わる時間が必要だからだ。摂取した食事をすぐにエネルギーにするという点では、補食にチョコレートが勧められることもある。しかし、大島さんは釘を刺す。
「チョコレートを食べる場合は40kmなど、終わりに差し掛かったらにしましょう」
チョコレートは血糖値をすぐ上げてしまうからだ。急激に血糖値が上がると、その後血糖値は下がる。低血糖の状態に陥ってしまうこともある。そこまでいかなくても、疲れを感じやすくなる。
「チョコレートはすぐに元気になる。でも、すぐ疲れちゃう。で、またチョコレートを食べる。これを繰り返すと調子が下がっていく」
チョコレートを食べるタイミングは最低でもスタート後35km以降にするべきだという。それより前の地点では、飴玉、ブドウ糖などゆっくりと吸収されるようなものを摂取すべきとアドバイスした。
《大日方航》
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