スペイン全土を舞台に3週間かけて行われるステージレース、第69回ブエルタ・ア・エスパーニャが8月23日に開幕した。第1ステージはスペイン南部の街、ヘレスデラフロンテラで12.6kmのチームタイムトライアルが行われた。
同大会は7月のツール・ド・フランスで総合優勝を期待されながらも早々にリタイアしてしまったクリストファー・フルーム(スカイ)やアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)を筆頭に、出場メンバーが実に豪華だ。
5月のジロ・デ・イタリア総合優勝のナイロ・キンタナ(モビスター)、2009年ブエルタで総合優勝し7月のツールで総合4位となったアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)、2012年ジロ・デ・イタリア総合優勝のライダー・ヘシェダル(ガーミン・シャープ)、2011年ツール・ド・フランス総合優勝のカデル・エバンス(BMCレーシング)と、近年のグランツール総合優勝者が顔をそろえている。
2014年は個人タイムトライアルが2ステージ設定されているが、現世界チャンピオンのトニー・マルティン(オメガファルマ・クイックステップ)やファビアン・カンチェラーラ(トレックファクトリーレーシング)が出場。ツールではカンチェラーラのリタイアのため実現しなかったふたりの対決も楽しみだ。
初日のチームタイムトライアルは12.6kmと短い上に、コーナーも多くロータリーでの180度ターンも設けられたテクニカルなコース。チームタイムトライアルを得意とするオリカ・グリーンエッジなどを抑えて優勝したのは地元スペインのモビスターだ。
モビスターには総合優勝を期待されるキンタナやバルベルデがいるが、これでフルームに27秒、コンタドールに19秒のアドバンテージを得た。総合リーダージャージのマイヨロホは、モビスターで最初にゴールラインを通過したホナタン・カストロビエホの手に渡った。
大会は総距離およそ3240km、9月14日まで全21ステージで行われる。
《五味渕秀行》
page top