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米検察当局は11日(日本時間12日)、銀行詐欺容疑でドジャース大谷翔平投手の元通訳・水原一平容疑者を訴追したと発表した。水原容疑者は、大谷の口座から本人に無断で1600万ドル(約24億5000万円)以上を違法賭博の胴元に不正送金したとみられている。同日には米司法省の連邦検事らが会見を行っており、米メディアが一斉に報じている。
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■衝撃の金額「24億円を不正に送金」
記者会見でマーティン・エストラーダ検事は「ミズハラ容疑者が違法ブックメーカーへの借金を返済するため、オオタニ氏の銀行口座から合計1600万ドル(約24億円)以上を不正に送金していた」と発表。金額についてはこれまで「450万ドル(約6億7500万円)」と言われていたが、実際にはその4倍近い金額が大谷の口座から動かされていたという事実に衝撃が走った。
さらに告訴状によると、違法ブックメーカー側による“脅迫”も明らかになった。2023年11月17日、水原容疑者に対して以下のようなメールを送っていたという。
「イッペイ、なぜ電話の折り返しをくれなのか。我々は今、(当時、大谷の自宅があったとされる)ニューポートビーチにいて、彼(大谷)が犬の散歩をしている姿を見ている。彼に近寄り、“あなたからの応答がないので、どうすれば連絡がつくのか”と聞くこともできる。すぐに電話をくれ」
■「大谷に危険が迫ったことは……」
水原容疑者はこの時、多額の借金を抱えたまま連絡を絶っていた模様で、怒ったブックメーカー側が“我々はいつでも大谷と接触できるぞ”と示唆した内容となっている。米地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』も「オオタニに危険が迫ったことはあったのだろうか」と言及し、このメールの存在を伝えた。
大谷に状況を隠していた水原容疑者に対してプレッシャーをかけていたブックメーカー。大谷と愛犬デコピンの散歩も監視していたことが明らかになったが、訴状には「ブックメーカーがオオタニと直接接触したという証拠はない」と記されており、周囲を安心させた。
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