東洋大は若手メンバーで攻める…箱根駅伝区間エントリー発表 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

東洋大は若手メンバーで攻める…箱根駅伝区間エントリー発表

オピニオン コラム
東洋大学の箱根駅伝エントリーメンバー(2017年12月11日)
  • 東洋大学の箱根駅伝エントリーメンバー(2017年12月11日)
  • 東洋大学陸上競技部長距離部門の酒井俊幸監督(2017年12月11日)
第94回箱根駅伝の区間エントリーが12月29日、関東学生陸上競技連盟より発表された。東洋大は10区間中の8区間で1・2年生の若手選手を登録している。

「東洋大学の駅伝で求められるのは優勝だと思う」

本番3週間前となる12月11日に行われた東洋大の壮行会で陸上競技部長距離部門の酒井俊幸監督が口にした。酒井監督は2009年から部を率いて2014年第90回大会で監督として3度目、部としては4度目の総合優勝を達成。だが翌年から3年連続で青山学院大にトップの座を明け渡している。2017年の正月は往路4位から巻き返したが総合2位に終わった。

今年度は混戦の学生駅伝


前年度は青山学院大が大学三大駅伝となる出雲、全日本、箱根を制して「青山一強」だった。しかし今年度は10月の出雲は東海大、11月の全日本は神奈川大が優勝。各大学が打倒青学と練習を積んだことで実力差が縮まり、箱根も混戦が予想される状況に酒井監督は「どの大学もチャンスがある」としている。

その一方で、逆に総合10位以下の「シード権外」に落ちてしまう可能性も高くなった。シードを獲得できない大学は、次年度は予選会で結果を残さなければ箱根へのスタート地点に立つことができない。

補欠を含めた東洋大の箱根エントリーメンバー16名は1年生6名、2年生6名、3年生3名、4年生1名で構成された。前回大会を経験した3年生に故障者が多く、若手中心になった。

「部の中で基準となるレースや練習を設けていて、純粋にそこを突破してきた者が今回のエントリーメンバーです」

そこに私情は入れなかった酒井監督。前回の箱根9区で区間賞を獲った4年生の野村峻哉もメンバー入りできなかった。当時から脚を痛めており、その後も冬季の大会には出られず関東インカレも欠場。やっと練習できるようにはなったがチームメートたちの力にはおよばず、実績よりも現状でしっかり走れている選手たちが選ばれた。

東洋大の酒井俊幸監督。自身も学生時代は箱根路を3度経験した

本番までにどれだけ走れるようになるかという希望的観測も大切だが、「これが(1区間が)10kmとか全日本の距離なら多分使ったのですが、やはり箱根の距離は練習をしていないとごまかしが効きません」と決断した。

4年生にとっては最後のチャンスとなる箱根。酒井監督にも野村への気持ちもあったと察するが、そこは勝負の世界。優勝を期待されるチームならなおさら私情に左右されるわけにはいかない。過去を振り返ると88回大会で10区を走り区間賞を獲得した齋藤貴志(当時3年)ですら、89回大会は故障でエントリーメンバーから外されている。

「非情であっても、そういう決断が次の選手たちを作ってきている。4年生と同じ力だったら下級生を使います」

野村の他に、前回6区の堀龍彦(区間13位)と8区の竹下和輝(同4位)が今年度はエントリーメンバーから漏れて涙を飲んだ。今年度4年でエントリーされたのは前回10区を任された小早川健(同10位)しかいない。だが、前年度に力走した3年生を使えない状況でも酒井監督に不安は少ない。

「去年走ってくれた堀、野村、竹下も昨年この時期にすごく練習ができていたかというと、実はけっこうギリギリの状態でした。野村は16名から外そうかなという所まで調子が悪かった。そこから一気に上がってきたので、それを考えれば、練習に関しては今エントリーした子たちはしっかりできています」

経験こそ少ないが練習はしっかりできた


1・2年生は経験不足こそ否めないが、今夏は昨年よりも練習ができた。その点も若手メンバーを選んだ要因になっている。

「西山(和弥・1年)を中心に意欲が高く、30kmでも普通にできる。他大学が20~25kmと抑えるところも、東洋は30kmを複数名がしっかりできる。1年生は足らない経験もあるのですが、なおさら経験をさせなくてはと思います」

その言葉を裏付けるかのように、29日に発表された区間エントリーリストの1区に西山の名前があった。彼は9月の日本学生対校選手権1万mでは日本人トップとなる3位でフィニッシュしている逸材。酒井監督も「1年生で三大駅伝を走るのは結構大変ですが、箱根はもちろん使います」と期待を寄せていた。

壮行会では西山自身も区間賞獲得に意欲を見せたが、レース展開の読めない1区でどのように戦っていくのか楽しみだ。出雲では1区を走り、1位通過の東海大2年の阪口竜平から24秒遅れの5位でたすきをつないだ。2区は2年生の相澤晃だった。

酒井監督は相澤について、「今シーズンは5000m、1万mで自己ベストを出して、ハーフマラソンでの関東インカレでの入賞、初めてとなる全日本での区間賞(1区)など実績を積めてきた。箱根路でも主要区間で勝負してほしい」と話していた。そして箱根では各大学のエースが集結する“花の2区”に抜擢した。

酒井監督は2区について、前回区間賞の神奈川大・鈴木健吾(4年)や同5位の順天堂大・塩尻和也(3年)、同9位のドミニク・ニャイロ(3年)らが競り合うと「1時間7分を切るか切らないかのレベルで行く」と読んでいる。

「去年はつなぎの2区だったけど、今年はそれなりの勝負をする2区にしていかないと去年よりも3区とかのレベルが落ちてしまう。去年は口町(亮)、櫻岡(駿)が3区4区でよく走ったのでその流れで復路も走れました」

期待される2区だが、相澤がどこまでライバル勢に対抗できるかで東洋大のレース運びも変わってくるだろう。

王座奪還につなぐ新戦力たち


往路区間は1区西山(1年)、2区相澤(2年)、3区中村駆(2年)、4区吉川洋次(1年)、5区田中龍誠(1年)と1・2年生でまとめられた。5人とも初めての箱根路、経験こそないが勢いでレースを盛り上げたいところだ。

「他大学のミスを誘発したり、何かしらの他力本願的なことが必要かなという思いがある」と酒井監督は吐露していたが、「夏合宿時に比べると出雲、全日本と経験してきて柱になる選手、屋台骨になりそうな選手が芽を出してきました。そういった選手が大舞台で、これまでのエース格の選手たちと同じような兆しが得られたら王座奪還も見えてくる」と続けている。

往路区間は6区今西駿介(2年)、7区渡邉奏太(2年)、浅井崚雅(1年)、9区小早川健(4年)、10区中村拳梧(3年)となった。前回2区の山本修二(3年)、7区の小笹椋(3年)は補欠に回された。

当日変更で山本や小笹の出走も考えられるが、若手主体に変わりはない。今年度は東洋大の王座奪還へのプロローグとなるか。それともチャレンジ精神で5度目の頂点を極めるか。

「来年は最初から優勝を絶対獲るんだと言える戦力にならなくてはいけないと思っています。そのためにも今回、攻めの駅伝をしていきたいです」

2018年1月2日8時に第94回箱根駅伝の号砲が鳴る。
《五味渕秀行》
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