フェンシングの試合を撮影すべく渋谷会場に設置された9つのカメラの映像を東京ソラマチに伝送。特設のタッチパネルを操作することで、各カメラの映像をリアルタイムにスイッチングして観戦することを可能にしたもの。
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ブースに立ち寄り、様々な角度から見るフェンシングの試合を実際に体験した一般客は、「うわ、すごい。臨場感が半端ない」といった感想をこぼしていた。
「新体感スポーツ観戦イベント」にて。フェンシングの太田雄貴さんと、ベアトリーチェ選手の試合中継を特設会場で。9つの異なる目線の映像を楽しめます。 pic.twitter.com/PMAUp9Y2K7
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2017年11月29日
「新体感スポーツ観戦イベント」にて。フェンシングの太田雄貴さんと、ベアトリーチェ選手の試合を特設会場で。目線を変えて試合を楽しめる。 pic.twitter.com/AykzQlbSLL
— CYCLE-やわらかスポーツ (@cyclestyle_net) 2017年11月29日
当日は日本フェンシング協会会長の太田雄貴さんと、2016年リオパラリンピックにて、車いすフェンシング女子個人フルーレで金メダルを獲得したベアトリーチェ・マリア・ヴィオ選手が渋谷の会場でデモンストレーションとして車椅子フェンシングの試合を行った。
車椅子フェンシングには3つの種目があるが、そのうちの一つ、フルーレで試合が行われた。接戦の末、ベアトリーチェ選手が15対14で太田さんに勝利した。
太田さんは試合後、「同時に多視点のカメラを用いて試合を観戦する試みは、フェンシング界、おそらくスポーツ界でも初めてだと思います。スポーツとテクノロジー、もっともっと発達していきます。そんな未来をみなさんと体験していけることを楽しみにしています」と語った。
フェンシングは、「テクノロジー×スポーツ」と聞いたときにすぐ思い浮かぶスポーツの一つ。
一瞬の動きで決着がつき、何が決定打になるのかなど、一般観戦者は肉眼で見ていてもなかなか判断できない。そこで、フェンシング業界らは様々な業界と協力し剣先の動きにコンピューターグラフィックスで光の軌跡をつける工夫を施すなど、積極的にテクノロジーとの融合に取り組んできた。
この日も、剣先の動きと剣が当たった瞬間を可視化するような仕組みを施していた。
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今回のNTTドコモは、その機能に加え「高速性」をひとつのウリとする5G(第5世代移動通信システム)を使って9台ものカメラの映像をリアルタイムで切り替えてフェンシングを観戦することを可能にした。
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NTTドコモの中村武宏5G推進室長
イベント後、NTTドコモの中村武宏5G推進室長は、「公式戦での使用も考えてはいますが、まだ(公式戦での)導入は厳しそう。手前までは可能だと思います。明確なことは言えませんが、2020年には間に合うようにできる限りのことをやっていきたいとは思っています」と意気込みを語っていた。
また、「個人がスマホやPCを使って、同様の観戦方法をすることはできるのか」という質問には、以下のように回答していた。
「(現在のデバイスでも)ある程度のことはできる。ただ、伝送速度的に足りない面があったりとか、映像のクリアさ、ダイナミックさに欠けるなどの制約が出る。スポーツは動きが速いので、それをいかにクリアに見せるか。フレームレートを上げた状態で伝送速度を上げていければもっと楽しく観戦ができる。そこを5Gで挑戦していきたい」