今回はエベレストの他に、世界第4位の標高8516mのローツェにも足を運ぶ二座連続登頂への挑戦となる。
荒川社長は1985年にICI 石井スポーツへ入社後、1998年7月にマッターホルン(4478m)、2001年6月にマッキンリー(現デナリ、6190m)など海外の名峰を登頂した。幼少期から夢に見てきたエベレスト挑戦に向けて決意を語った。
「高所登山の経験が少ない私が順応に時間をかけてエベレストに挑戦できるのも、石井スポーツが組織力をもってバックアップ体制を整えてくれたからこそ。エベレスト登山を通じて、登山の専門店だからできる道具選び、人材など今まで培ってきた石井スポーツのコンテンツを集結して、“もっと安全に、もっと楽しく、もっと快適に“という石井スポーツの考えを山を愛する方々に伝えることができたらと思っています」
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ICI 石井スポーツの荒川勉社長
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予定されている登山ルート。ネパール側から登ります。
荒川社長のエベレスト登山のパートナーには、ICI 石井スポーツのスタッフから強力な2名が選ばれた。奥田仁一(まさかず)さんと平出和也さんだ。
奥田さん(50)はこれまでもガイドとしてチベットの山々を登頂し、近年ではバラエティー番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)でタレントのイモトアヤコさんを世界中の山に登らせる人気企画イッテQ登山部のコーチも務めている。
「僕の役目は荒川社長を頂上に立たせる、その一点にあると思っています。その目的のためだけに行ってきたい」と奥田さん。
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奥田仁一さん
平出さん(37)は2008年、故谷口けいさんとのカメット峰(インド、7756m)南東壁未踏ルート初登攀により登山家に与えられる国際的な賞の第17回ピオレドール賞を日本人として初受賞。また、今年に入り山岳カメラマンとしての功績を讃えられ、第21回植村直己冒険賞を受賞した。
「パートナーは家族だと思っています。ただ単に会社の上司という関係ではなく、家族であり、僕は社長に何かあったら命をかけて守りますし、逆に僕に何かあったら同じように守ってくれるというパートナーシップを築いてこれから山に向かおうとしています」と平出さんは最大限のサポートを誓う。
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平出和也さん
荒川社長は「自分自身が感動する挑戦を行い、お客様やスタッフの心にも感動を伝えたい」と話す。
「長い道のりですが、自分の叶えたかった強い想いを一歩一歩魂を込めて登っていけば、その先に山頂が待っていると思っています」
昨年10月に社長に就任した荒川社長。8日に日本を経ち、高度順応期間も含めると帰国が予定されている6月6日まで約2カ月間も不在となる。その間は執行役員の港屋一彦さんが社長代行を務める。