前日の準決勝で第17シードのロジャー・フェデラーが、第4シードのスタン・ワウリンカを破り決勝に進出したことで、ナダルの復活にも注目が集まっていた。準決勝の相手は、そのプレースタイルから『ベビー・フェデラー』と呼ばれたこともあるディミトロフ。
近年の不調から脱するため、オフは自らにハードワークを課したというディミトロフ。ナダルがスピンを効かせたフォアハンドで自分のバックハンド側を狙ってくるのに対し、後退せずベースラインで応戦。片手バックハンドからフェデラーを彷彿とさせるダウンザラインでコートを打ち抜いた。
試合は予想された通りの死闘になった。先にナダルがセットを奪って先行するが、そのたびにディミトロフが追いつき2-2で勝負はファイナルセットへ。ここでもナダルがブレークポイントを握るが、ディミトロフがセーブする展開が続く。
試合開始から5時間が経とうとしたとき、ナダルにマッチポイントが訪れる。1度目はディミトロフがセーブするも、2度目のマッチポイントでバックハンドがわずかにアウト。コールされた瞬間にナダルはうつぶせに倒れ、4時間56分の熱戦に終止符が打たれた。
ケガによる欠場と復帰、そして再びの欠場を繰り返した昨シーズン。見事なカムバックを果たしたナダルは試合後、「昨年は私にとって厳しいものでした。以前プレーしていたレベルに戻るまでは時間がかかります。ローラン・ギャロス(全仏オープン)は厳しい瞬間でした。私は全豪オープンの決勝に戻って来るなど夢にも思ってませんでした。しかし、私はここにいるんです」と努力が報われた喜びを噛みしめた。
テニスファンからは死力を尽くした両者を称える、「ナダル決勝進出おめでとう!決勝でフェデラー対ナダルが見れるなんて!」「フェデラーとの決勝めちゃ楽しみ!!!」「ナダルの気迫のプレー凄かった!」「コートから出ていくときのディミトロフの顔がちょー気持ち良さそうやった」「すごい試合だった。ディミトロフってこんないい選手だったんだ」「今日のディミトロフは間違いなく今までで一番強かった。それを上回るナダルすごい」「負けたけどディミトロフの覚醒は本物だな。2017年が楽しみだ」などの声が寄せられている。