たまの休みに登山に出かけようと思った矢先、台風が九州地方に接近し、その影響が関東地方にも。ただでさえ蒸し暑く、虫の多さも無視できない初秋の日に、雨風まで加わってはたまらない。たまらないけど、山に登らにゃネタもない。
■レストハウスのカレーライス
そうしてやってきたのが、福島県の吾妻小富士(標高1705m)だ。磐梯吾妻スカイライン(日本の道百選)をクルマで走り抜け、あっという間に標高1600m の浄土平に到着する。
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吾妻小富士。浄土平から
しかし、思うようにいかないのが人生であり、山登りである。ネットの天気予報では「登山指数A(良好)」と示されていたはずが、現地はあいにくの雨模様。風も強く、すぐには登る気にはなれない。
仕方なく、浄土平レストハウスで雨宿り兼昼食を。ここの2階はレストランになっており、ソースカツ丼や川俣シャモの料理など福島県の多彩な食の魅力を味わうことができる。食事が終わる頃に雨が上がればいいな…と思いながら何を食べるか選んでいると、とても素敵なメニューに巡り会えた。
それは、カレーライス(800円)。
ただし、普通のカレーライスではない。
ライスが吾妻小富士の形状をしているのだ!
その頂上部は、すり鉢状の火口もきちんと表現されており、カレーを火口部にかければ、火口から溢れる溶岩さながら。あまりの完成度の高さに、このカレーを食べただけで吾妻小富士に登ったような気分に…とまではならなかったが、1話分のコラムのネタにはなったようだ。
吾妻小富士状のカレーライスが胃袋の中に姿を消すと、窓の外の吾妻小富士も、風雨にさらされ、雲に包まれ、姿を消していた。ちなみに、カレーライスにはメガ盛り(3人前)もある。