地図上で見ると、伊勢崎の街中にぽつんとある山のマークがそれである。近くまで来ても、山と気付かないほど山らしくない。ナビを設定していなければ、山と知らずに通りすぎてしまうに違いない。それほど存在感がない山なのだが、魅力は山ほど(誇大気味)ある。
●権現山の魅力
例えば、古墳。権現山は、古墳が密集してできた山で、30基もの古墳から成り立っている古墳山なのだ。この山から石器が採掘されてもいる遺跡でもあり、旧石器時代研究に大きな影響を与えたとか何とか‥‥。
それに、アカマツの松林。権現山の山全体を覆っているのがアカマツ。立派なアカマツが林立している姿は、なかなかの光景。
あとは‥‥。
蓮神社?(鳥居はいい雰囲気)
山頂の宝塔?(よくわからないけど、何となく)
野鳥観察小屋? (野鳥見てないけど)
眺望? (曇ってたけど)
蚊がたくさんいた?(友人がたくさん刺されていた)
‥‥いかん、権現山の魅力を伝えるはずが、ちょっと怪しくなってきた。
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蓮神社の鳥居
●赤城の山も今宵限り
筆者が感じた群馬県の最低山・権現山の魅力。それは、個人的には赤城山の眺めであった。
前述したように、その日は曇っていたけれど、赤城山はキレイに見ることができた。富士山の次に長いと言われる、すらっとした裾野。裾野の頂にあるのは鍋割山。先の尖った姿が特徴的な荒山、そして、地蔵岳、長七郎山…。その山の連なりの美しさに、ただただ心を奪われるばかりであった。
赤城の山も今宵限り。
心の向くまま、足の向くままに赴いた北関東の低山の旅は、赤城の山を眺めて終幕を迎えた。