フランスは開始間もなくポール・ポグバがエリア内でシェーン・ロングと接触し転倒。これでPKを与えてしまうと、ロビー・ブレイディに決められアイルランドに先制を許す。
開催国フランスはホームの大声援を背に反撃するが、前半は決定機を作ることができないまま終了した。この窮地にフランスのディディエ・デシャン監督が動く。
「アイルランドは深く引いて守っていたので、グリーズマンとジルーの距離を狭め、コマンのスピードと両サイドをうまく使おうと考えた。何より前線での攻撃に厚みを持たせたかったんだ」
人数をかけて守るアイルランドを崩すため変更した戦術。これが当たり後半13分にグリーズマンが同点のゴール。その3分後に再びグリーズマンは勝ち越しのゴールを決めた。
采配が的中したデシャン監督。だが本当に重要なのは戦術だけでなく強い意志の力だったと話している。
「ハーフタイム中に選手たちには喝を入れた。それは冷静さを保ちつつも少し目を覚ます必要があったからだ」
逆転でベスト8進出を果たしたフランスにサッカーファンからは、「派手さはないけど粘り強い」「デシャンは現役時代からチームに喝を入れる存在だった」「今大会ではイタリアのアントニオ・コンテ監督と並んで目立ってる」「手に汗握る展開で見てて楽しいが、地元サポーターは冷や汗ものだな」などの声が寄せられている。