【THE INSIDE】センバツ高校野球、4強予想…常総、東邦、大阪桐蔭、敦賀気比が軸か | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】センバツ高校野球、4強予想…常総、東邦、大阪桐蔭、敦賀気比が軸か

スポーツ まとめ
甲子園球場
  • 甲子園球場
第88回選抜高校野球 組み合わせ決定!大会展望

今年も20日からセンバツ高校野球大会が始まる。その組み合わせも、去る11日に抽選が行われ決定した。21世紀枠代表校同士の小豆島-釜石などの話題となる対戦も実現した。

さて、今年の選抜大会はどのような戦いになるのだろうか、さっそく展望してみた。

(文/手束 仁)


■大会の軸になる4強は

優勝経験のある学校同士、フレッシュな学校同士、初戦からさまざまな興味深い対戦となったが、ブロックごとに展望して、まずは4強を予想してみよう。

釜石と小豆島という21世紀枠代表校同士の対戦が実現したAゾーンは開幕初日の第2試合で鹿児島実-常総学院という全国制覇の事績のある強豪同士の対戦もある。開幕戦となる福井工大福井と智弁学園も好カードだ。

常総学院はしなやかな左腕鈴木昭汰君と力強い右腕樫村雄大君というタイプの異なる両投手が軸でやや有利か。この勝者が有力とみられるが、甲子園に出場すれば安定した戦いぶりを示す桐生一も捨てがたい。左腕内池翔君の出来次第ともいえようが、甲子園をよく知る福田治男監督の冷静な采配も目が離せない。関東大会では直接対戦しており、常総学院が4-0で桐生一を下している。

1回戦屈指の好カードというか、実績校同士の対決ともいえる明徳義塾-龍谷大平安というカードは、甲子園ファンにとってはたまらない顔合わせだ。この勝者が、八戸学院光星-開星の勝者とあたる2回戦、いずれも実力校同士である。八戸学院光星は東北勢初の全国制覇へ戦力も充実している。春夏の甲子園で準優勝を果たした2012年のチームに決して引けを取らない。

■激戦のBゾーン

しかし、このBゾーンは最激戦ゾーンとも言えそうだ。八戸学院光星が勝ち上がったとして、ベスト8では東邦と関東一の勝者がきそうだ。東邦は投打の軸となる藤嶋健人君が、1年生の夏以来戻ってきた甲子園の檜舞台でどのような活躍をするのかも楽しみだ。この春は主将でもあり、エースで四番という2足の草鞋ならぬ3足の草鞋を履くことになるのだが、そんな藤嶋君に対して、森田泰弘監督の信頼も厚い。

明石商も初出場だがよく鍛えられており、チーム力も高い。狭間善徳監督は明徳義塾でのコーチ経験や同中学の監督も務めて、4度の日本一という実績もある。もし、準々決勝で明徳義塾と当るようなことになれば、またそれも興味深い。

■150キロの大阪桐蔭高山優希投手、緩急自在の木更津総合早川隆久

大阪桐蔭、木更津総合と近畿地区と関東地区の優勝校が集まったCゾーン。この両校が2回戦で当たる可能性が高いが、大阪桐蔭に対する土佐、木更津総合に対する札幌第一がどのような戦いを挑んでいくのかも興味深い。大阪桐蔭には180cm70kgで最速150キロを誇る高山優希君、木更津総合にはスライダー、ツーシームにチェンジアップと多彩な変化球を投げ分ける左腕早川隆久君という、どちらもプロ注目の好投手がいる。好投手をそれぞれ、どのように攻略していくのか。このどちらかが、準決勝へ進出する可能性は高い。

社会人野球の名門松下電器(現パナソニック)やボーイズリーグで監督を務め、何度も日本一を経験している鍛冶舎巧監督が、日本一を目指して2014年から就任し、13年ぶりの甲子園出場を果たした秀岳館。昨夏も甲子園出場を果たし、全国優勝した東海大相模と好試合を演じた花咲徳栄とあたるが、初戦突破すれば面白い存在となりそうだ。

昨年の優勝校敦賀気比と東北地区大会を制した青森山田が1回戦最後の試合として激突するDゾーン。昨年秋の明治神宮大会を制した高松商も初戦でいなべ総合学園と対戦する。総合力では、敦賀気比がやや抜けているが、明治神宮大会では、その敦賀気比を決勝で下した高松商。20年ぶりだが、26回目の出場を誇る伝統校である。名門復活へOBや地元からの期待も高い。第1回大会優勝という歴史のある学校だけに、甲子園では目に見えない力が後押ししてくれるということもあるだろう。

21世紀枠で地元から選出の長田は15年ぶり5度目の海星とぶつかる。エース園田涼輔君が臆することなく本来の投球ができれば好試合になりそう。5年ぶり2度目の創志学園と意外にも25年ぶりの春の甲子園となる東海大甲府の試合も好ゲームが期待される。

いずれにしても、勝ち上がりの予想は難しいのだが、大胆にあえて4強を占うと常総学院、東邦、大阪桐蔭、敦賀気比といったところか。もし、敦賀気比と大阪桐蔭が勝ち上がれば、昨年に続いての準決勝での対戦ということにもなる。

もっとも、八戸学院光星や明徳義塾、龍谷大平安、関東一といった甲子園常連校がひしめくBゾーンをはじめ、上位10校前後は紙一重の実力だ。抜けた存在がない分だけ、どこにでもチャンスがある大会ともいえそうだ。

昨年の準優勝校となった東海大四のような伏兵が一気に駆け上がってくる可能性も十分にありそうだ。秀岳館や花咲徳栄には、その要素は十分にあるだろう。
《手束仁》

編集部おすすめの記事

page top