【THE INSIDE】第90回選抜高校野球大会・雑感(上編)…タイブレーク導入などの新たな試み、スリリングな競り合いの数々 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】第90回選抜高校野球大会・雑感(上編)…タイブレーク導入などの新たな試み、スリリングな競り合いの数々

オピニオン コラム
近江・松山聖陵
  • 近江・松山聖陵
  • おかやま山陽・乙訓
  • おかやま山陽・森下君
  • サヨナラ3ランで明徳義塾を下した日本航空石川
  • ベンチから指示を出す近江・多賀章仁監督
  • 乙訓・富山君
  • 乙訓ナイン
  • 乙訓応援横断幕
記念大会ということで、例年よりも4校多く、36校が出場して行われた今年の第90回選抜高校野球大会。大阪桐蔭が2年連続3回目の春優勝、通算7度目の優勝を飾った。

今年からタイブレーク制の導入など新たな試みもあった。ただ、延長戦は何試合かあったが、結局タイブレークには至らずに決着がついた。

「タイブレーク導入で、延長戦のドラマが少なくなるのでは…」そんな懸念の声もあったものの、9回も含めてサヨナラ本塁打で決着がついた試合が3 試合あった。そのうちの2 本が3ランというのも劇的だった。

2回戦では明徳義塾(高知)の谷合悠斗君が中央学院戦で放つと、今度は3回戦で、その明徳義塾が日本航空石川の原田竜聖君にサヨナラ3ランを浴びるという、まるでマンガのようなドラマチックなものだった。

サヨナラ3ランで明徳義塾を下した日本航空石川

明徳義塾の馬淵史郎監督は、「サヨナラ3ランで勝って、サヨナラ3ランで負けて、浮き沈みはまるでオレの人生みたいや」と名言を吐いた。そして、延長戦でも3回戦で創成館(長崎)の松山隆一君が智弁学園(奈良)との試合で10回にソロホーマーを放ち劇的に勝っている。この30日の甲子園は1日に2本のサヨナラ本塁打が飛び出したことになった。

そして、その創成館は次の準々決勝では、今度は同じユニフォームの智弁和歌山に延長10回、大乱戦の末にサヨナラ負けを喫している。10回表に創成館が1点を奪い10点目を挙げたのだが、その裏に智弁和歌山が2点を奪い取って11対10というスコア。智弁和歌山は、準決勝でも延長戦で今度は10回に2点を奪い、何とか逃げ切って12対10というスコアだった。

いずれにしても、「春は投手力」と長年言われ続けてきた定義も、今大会では通用しないくらいに、打撃上位という印象の大会だった。そんな中で印象に残ったのは、彦根東と花巻東の試合だった。彦根東は、昨夏に続く出場だが、いつも「赤鬼魂」の横断幕とともに、スタンドを真っ赤に染める応援団も印象的だ。県内屈指の進学校でもある彦根東、今年も東大に3人、京大に11人、大阪大に17人の合格者を輩出している(「サンデー毎日」4・15号より)。

2回戦では慶應義塾に対して高内希君の3ランで逆転して一気に勢いづいた。そして、3回戦の花巻東との試合では、増居翔太君が9回まで相手打線を無安打無失点に抑える好投を続けていた。しかし、味方の打線も花巻東の伊藤翼君を攻略出来ないまま試合は延長戦となり、最後は力尽きたような感じで1点を失ったものの、その戦いぶりは終始爽やかだった。

中学時代から名を馳せていたような逸材と呼ばれる選手たちが、豪快な打撃と華麗な守備力を見せつけていくことの多くなってきた昨今の甲子園の高校野球。そんな中にあって、どこか普通の高校生の感覚を漂わせてくれた彦根東。彦根市内の中心部、彦根城の城下に校舎とグラウンドはあるが、必ずしも広くなく、練習試合もままならないという状況だ。

そんな中、あくまでも部活動の一環という姿勢でもあるのだが、それでもこれだけのチームを作り上げられるというのは素晴らしい。2011年から村中隆之監督が指揮を執るようになって、夏2回春は1回目となった甲子園。前任の今井義尚前監督が、その土壌を作り上げてきたのだが、それが見事に継承されていると言ってもいいであろう。

歓喜の表情で勝利の報告へ向かう、彦根東

そして3回戦の相手は、今や世界に名を馳せているスーパースターの大谷翔平を輩出した花巻東である。ただ、今年のチームは大谷選手のような突出した選手はいない。私立の強豪校ではあるが、今年の選手たちは全員岩手県内の出身で中学時代の硬式経験者も比較的少ない。とはいえ、専用球場は確保されており、室内練習場もあるという環境だ。やはり、個々の力は高い選手が多い。

そんな両校の戦いだったが、まさに息詰まる投手戦だった。いや、彦根東のスクイズ失敗など、もしかしたら拙攻という批判もあった試合かもしれない。だけど、今の自分たちの精一杯のプレーを示すという姿勢においては、とても素晴らしい試合だったと言えよう。

それは、京都から初出場した乙訓や、昨夏に悲願の初出場を果たすとこの春も出場を果たしたおかやま山陽などにも感じられたことだ。必ずしも、突出した選手がいなくても、何とか全国の舞台で戦えるチームは作り上げられる。そんな希望を与えてくれた戦い方だったのではないかと思う。

21世紀枠での出場校は勝利を得られなかったが、頑張っていれば甲子園にはたどり着けるのだという思いを果たし、見ている者も爽やかな気持ちになった。二極分化が顕著になってきた感の強い近年の高校野球ではあるが、序盤は多くの普通の高校生たちにとっても励みになることを示してくれた学校も多かったように思う。
《手束仁》
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