アーセナルのセオ・ウォルコットは今週、同チーム加入10周年を迎えた。圧倒的なスピードを武器に、ティエリ・アンリ2世になることを期待されたウォルコット。その期待に応えられたかは難しいが、アーセン・ベンゲル監督は人間性も含め彼を高く評価している。
16歳の若さでサウサンプトンから、イングランド・プレミアリーグ屈指の強豪に移籍してきたウォルコット。若くして名声を手にした選手がそれに溺れる例も少なくない中、地に足を着け謙虚な姿勢を忘れなかったことはウォルコットの美点だと、ベンゲル監督は話す。
「いつも非常に謙虚な姿勢でアドバイスを受け入れていた。負傷もして浮き沈みがあったが、それでメンタル面が強くなった。今の彼はよりチームのためにプレーする選手になったと思う」
また、ウォルコットの選手としての特徴、長所はオフ・ザ・ボールの動きだと話した。
「彼を最初に見て気に入ったのはオフ・ザ・ボールの動きだった。適切なタイミングで適切な場所へ行き、非常に質の高い動きでボールを受ける。技術面でもチームプレーの面でも、選手として大きく成長した。今はフィニッシュもアシストも以前より成長しているし、チームプレーの面でも頼れる選手になった」
伸び悩んだ時期もあったウォルコットだが、彼のキャリアにとって本当に大事なのはこれからの4、5年だとベンゲル監督は考えている。
「今後の4年か5年が彼にとって決定的な意味を持つことになる。この時期にキャリアが決まるものだからだ。良い選手が良い選手で終わるのか、偉大な選手になれるのかという時期だ」
《岩藤健》
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