【小さな山旅】僕らが「最低山」に登る理由…茨城県・天神山(1) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】僕らが「最低山」に登る理由…茨城県・天神山(1)

オピニオン コラム
天神山の山容。もはや、山とは言えない規模である。
  • 天神山の山容。もはや、山とは言えない規模である。
  • 天神山の山頂。登山口から徒歩1分ほどで到着。
  • 山名が書かれた看板の裏には、茨城県の低山ベスト3が書かれていた。今度、登ろうと思う。
  • お城のような家が建った山が近くにあった。
最低山。誤解のないように最初に書いておくと、「最低な山」のことではない。その地域で、「最も・低い・山」のことである。

●標高17.4mの山?
先日、初めて最低山に登って(歩いて?)きた。茨城県の最低山は東海村にある天神山で、標高はわずか17.4m。登山口から1分ほどで登頂してしまった。

その山容は、山というよりも、丘。いや、丘というよりも、単なる森や林の類である。そもそも山と丘はどう違うのか?と思い検索してみたところ、「山と丘は国土地理院でも明確に分類していない」とのこと。

地質学的には、
・山とは、褶曲運動によって地質が複雑に入り組んだり、積み重なった地層が断層で切られたりしたもの
・丘は、堆積によって形成された地形であり、高さが有っても地層が積み重なり層になっているもの
であるらしい。

●僕らが最低山に登る理由
ともあれ、このような山に一体誰が登ろうというのか。苦労して登った達成感もなければ、山頂からの展望もない。すぐ傍には道路が通り、自然の中を歩くという感覚すらない。 最低山に、山の魅力はほとんど感じられない。

けれども、ネットで検索してみると、案外この山に登ったことがある人の数が多いことに気づく。彼らはなぜ標高17mほどの山に登ろうと思ったのか?

文面から、その理由をひも解いてみると…
・暇人だから
・低山マニアだから
・近くに寄ったついでに
・ネタとして利用するため

なるほど、どれもが納得のいく理由ではないか!

それでは筆者はどんな理由で天神山に登ったのか。それでは今回天神山に登った理由を述べるとしよう。

「仕事や遊びで忙しくて、どうにも山に登ってこのコラムのネタを集める時間がなく、ネタ切れを起こしていた状態で最後の登山チャンスであった週末を迎えたのだが、週末は天気が悪くて山になど登る気にならない。安物のカッパだからやたらと蒸れるし、展望もないし、足元はつるつる滑るし、カメラに気を使わないといけないし、そんな理由で雨の登山はキライだから、天気の悪い日に山になど登りたくないのだ。雨の日は雨の日で、家の中でのんびりすればいいし、雨の日だからこそやりたいことだってあるではないか!とはいっても、やはり山に登らねば書くネタはできない訳で、雨でも何でも簡単にスパッと登って帰って来れる山はないかと探していたところ、天神山がヒットしたから」

という訳で、僕らが最低山に登る理由はそれぞれにあって、共通していえることはその人が「もの好き」であるということはお分かり頂けただろうか。
《久米成佳》

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