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【山口和幸の茶輪記】ツール・ド・フランスでは休息日でも選手たちは練習する

オピニオン コラム
2014ツール・ド・フランス、マイヨジョーヌを獲得して休息日を迎えたアラン・ガロパン。ホテル前に登場してファンのカメラに収まるサービス精神も
  • 2014ツール・ド・フランス、マイヨジョーヌを獲得して休息日を迎えたアラン・ガロパン。ホテル前に登場してファンのカメラに収まるサービス精神も
  • 2015ツール・ド・フランス、大会10日目の休息日には730kmの移動が待っている
  • 2014ツール・ド・フランス。新城幸也の滞在先にフランスの知り合いが訪問し、つかの間の再会を楽しんだ
  • 2015ツール・ド・フランス、最終日前日にアルプスのラルプデュエズにゴールするので、関係車両は最終日の午前中に640kmを移動してパリを目指さなくてはならない
「休息日の過ごし方はとても重要です」と新城幸也も語っていた。たとえばとある年のツール・ド・フランス。新城ら選手たちは前日のゴール後には休息地となる町のホテルに移動を済ませ、朝9時半に起床した。朝食をのんびりと食べてお昼前にはチームメートと一緒におよそ1時間の練習をこなした。新城は体が軽いこともあったので、さらにひとりで30分ほど汗を流した。

「連戦のリズムを崩さないように心がけています。それが狂ってしまうと取り戻すのが大変なんです」

ホテルに戻ってきた新城はたくさんのファンにせがまれるサインに応じ、それが終わってようやくシャワーを浴びた。ゆっくりと足の毛を処理していたら、チームの専属料理人に「昼食、片付けてしまうぞ!」と怒鳴られていた。


2014ツール・ド・フランス。新城幸也の滞在先にフランスの知り合いが訪問し、つかの間の再会を楽しんだ

チームのメカニックやマッサー、主催者、取材陣、広告キャラバン隊たちは休息日のとらえ方がちょっと違う。選手たちは専用機やTGVで前日夜までに移動してしまうが、それ以外の関係者はゴール後にいつものように宿泊し、休息日には長距離を大移動しないといけないのだ。

今年のツール・ド・フランスで言えば、大会10日目の月曜日に730kmの移動がある。関係者にとってこれは単なる移動日だ。しかもその日は主要選手の記者会見があり、点在するホテルをまわり歩く記者も多い。

それでも気持ちの上ではリフレッシュ。洗濯も原稿もしっかりと済ませて、心機一転でパリを目指す。23日間の長丁場でちょっとだけ一息つける1日なのである。
《山口和幸》

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