日本の自転車界、競輪界が期待する注目の選手が九州にいる。南大隅高校3年自転車競技部内村舞織選手だ。九州ブロックの高校総体自転車競技大会で取材を行った。
Q:最近の調子は?
実は2015年3月の全国選抜自転車競技大会(ロード)での落車で靭帯が伸びてしまっていて、ペダルを回すときも痛くて。今日の競技(500mTT。当日は試合後だった)も、だましだましだった。無理をしないようにしていました。
Q:怪我との戦いで、もどかしいときもあるのでは。
国内のライバルは怪我もなくてピンピン走っているのに、私だけ自転車に乗れなくて練習できない。1年には右脚アキレス腱に負傷、2年生時には鎖骨の骨折で、自転車に乗れたのは年が明けた頃あたり。だから乗りたくても乗れないし、乗ってもうまく体が動かない。でも、試合に出るとなんとか走れて、怪我しながらも、ここまで走れるんだとわかったときに、私はまだ伸びしろはあるんだと感じてます。
Q:競輪選手である父親から怪我と闘う中で言われることある?
自分が家でローラーに乗りたいといっても、無理をするなと逆に注意されるし、もう痛むならなるべく乗らないようにといつも言われる。無理をするなとよく止められます(笑)
Q:将来の進路は?
競輪学校に入学したい。女子競輪の選手になって、ゴール直前からのスプリントでまくるような選手になりたい。目標としている選手は小林優香選手。ロードも競技では出るけど、トラックプロの第一線で走りたい。
Q:競輪でも他の種目でも、東京五輪でのメダルを期待しています。
メダル狙ってます!あと5年なんで!いけます!とります!
ケイリンの種目で決勝に残れてメダルへ届くかどうか、他の種目でもメダルに届くようにしていきたい。五輪のような国際大会に出るのは、加瀬選手や他のトッププロと顔をあわせる機会なので、そこで学びたい。会っていろいろ吸収していきたい。それには走りというより怪我を克服しないといけないんですが(笑)
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我々取材班のインタビューに答える彼女は明るく、あどけなさが残っている。しかし、怪我を抱えながら結果を残す強さは本物に思えた。
《上水流晋》
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