■天空の城ラピュタ
街全体が世界遺産というアルビにゴールした2013年の第7ステージ。ボクは「天空の城ラピュタ」のモデルとなったと言われるコルドシュールシエルに宿を取った。石畳の狭い路地を上っていくと宿があって、朝食会場となる中庭は樹齢300年の藤棚が屋根となり、テラスにある夕食会場にはミシュラン2つ星のステッカーが貼ってあった。
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コルドシュールシエル
ただし天空の城の景観を楽しむためには、谷の向こうにある尾根の上まで歩かなければダメ。日没時と翌朝にそれぞれ1時間かけて尾根に立ってみたが、おもわず仁王立ちして「地上の楽園を手に入れたぞ!」と叫びたくなるほど雄大だった。
■宇宙科学者の天文台
ツール・ド・フランスの難所、標高2115mのツールマレー峠を眼下にするホテルに泊まった。130年の歴史を誇るピック・デュ・ミディ天文台で、針のような稜線のピークに建造された石造りの研究施設だ。標高はなんと2877m。
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ピック・デュ・ミディ天文台。部屋からのながめ
夕食前には天文研究員に施設を案内してもらい、晩餐会場へ。テーブルは足もとまでガラス張りで断崖絶壁がストーンと見下ろせる特等席だった。夕日が沈むころにテラスに出て、あたりを暗闇が包み込むと天体ドームの中に案内されて観測用の望遠鏡で土星を見せてくれた。
■農場の一軒家
フランス中西部、大平原の中にたたずむ農家を常宿としていて、すでに4回ほどお世話になっている。満室だったホテルが紹介してくれたのがきっかけで、2回目は国際郵便でやりとりした。3回目からは電話をかけた。ホテルドットコムでは予約できないからだ。
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大平原の真ん中にある農家
フランスで日本的なペンションや民宿にあたるのがシャンブル・ドット。といっても中世の館や大農場の一角が改装されていてとても居心地がいい。常宿の農家は石造りのらせん階段で部屋に上り、窓を開け放つと地平線まで麦畑が続く。しかも周囲に明かりは一切ないので、夜は天の川がくっきりと見えた。
【一度は泊まってみたいフランスのホテルに泊まってみた 続く】