【自転車のある風景】アデレードでイタリア系コーヒーが愛される理由 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【自転車のある風景】アデレードでイタリア系コーヒーが愛される理由

オピニオン コラム
Adelaide coffee
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サイクリストの間で話題になるのが、美味しいコーヒーやデザートのカフェ。アデレード市内に限らず、市街地の小さな街にも一軒や二軒は必ず目にします。

そのカフェの中でももっとも目につくのがイタリア系のお店。店内にはエスプレッソをベースにしたコーヒーの名前がつらなります。

オーストラリアなのに、イタリアのコーヒーが愛されるのはなぜでしょうか。

◆イタリアからの移民の多い南オーストラリア州

南オーストラリア州は、特に、ヨーロッパからの移民が目立ちます。2011年最新の国勢調査によると、オーストラリアで生まれたオーストラリア人は、73.3%、イギリス人が6.4%、次いでイタリア人1.3%となっています。(オーストラリアで生まれたと言っても、両親がイタリアを含むヨーロッパからの移民という場合もあるようです)。

オーストラリアやイギリスで生まれた人に比べると、まだイタリアで生まれたという人は数は少ないように見えますが、実際のイタリアのコミュニティーは規模の大きなもののようです。

ちなみにオーストラリア全体で見ると、オーストラリア人が、69.8%、イギリス人が4.2%、次いで中国人1.5% インド人1.4% 5番目にイタリア人 0.9%となっています。

◆コーヒー豆を挽いて50年

アデレードでもっとも長い歴史を持つ焙煎珈琲で知られているRioコーヒーが今年で50年を迎えました。このRioコーヒーのオーナーであるフルヴィオ・パルミエリ氏、元々は、イタリアからの移民者。アデレードの歴史がイギリスの植民地となってから約180年たつので、その中での50年というのは、長い歴史と言えるのではないでしょうか。

当時は、ブラジル豆を毎週30kgを自らの手で挽いてフォルクスワーゲンで配達していたと、彼は当時を語っています。少しずつビジネスが広がり、その後は、デザートやパスタ類の輸入を始めるようになったとのこと。今では、イタリアから、ミネラルウォーターを輸入し、コーヒーの次に大きなビジネスに展開しています。

その後、アデレードでのコーヒーの文化は広がり、コーヒー豆の種類・品質が豊富になり、今では、毎週5トンのコーヒーを焙煎し、販売するようにまで彼のビジネスも成長したとのこと。彼が先頭になり、次々とカフェが立ち並ぶようになりました。イタリア人のコミュニティーの中でコーヒーが根付き、今のアデレードのカフェスタイルを確立します。

50年で築き上げたコーヒーの歴史に、イタリアのコミュニティーが関わり、アデレードでイタリアコーヒーが愛されるようになったようです。
《さくら 麻美》

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