本格的なトレッキングは私にはこれが初めて。高い山に登るのも初めてだったこともあり、標高3000メートルを超えたところから少しずつ軽度の高山病の症状が出てきていました。
メンバーから勧められるままに服用を開始した高山病の治療薬とも言えるダイアモックス。その服用開始の翌日からは夜も眠れるようになり少しずつ体調は回復。そのこともあり7日目マナン(標高3540m)での休息日は、今までの中でもとても楽しみにしていた一日です。
マナンの村は比較的大きく、日用品を始めちょっとしたお土産を揃えることもできそうでした。道には露店も並び見て歩くのも楽しいところです。
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道中に露店が並ぶ
休息日は一日ゆっくりできるかと思っていましたが、実はこれから高い山に登る準備が私たちには待っていました。それが山の寺院に歩いて登るというもの。トレッキングではないとは言え、坂道や階段は急なところがあり時間をかけながら自分のペースで登って行きました。村の住宅街を抜け、山道のようなところを登っていきます。高度が高くなってきたため、アンナプルナ連峰の雪をかぶった山々の光景が印象的でした。
登りきったところにあったのが、Praken Gomba Monattery(寺院)です。村とはまったく違った風景が目の前に広がりました。また、この時は収穫祭だったため、寺院内では女性たちが収穫の祈願をしている最中でした。修行する院には僧侶がいるとのことで、私たちは中に入れてもらい彼女に祈祷をしてもらいました。
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僧侶の修行する院の中
祈祷が終わり全員が揃ったところで今度は山を下ります。無事に宿に着くとすでに昼食。ランチにはフレンチオニオンスープをいただき、身体を温めることができました。午後はそれぞれ自由行動です。この村には映画館が近くにあるとのことなので、何人かのメンバーと行ってみることになりました。
●ネパールの山の上で「エベレスト」の映画鑑賞会
映画館と言っても、20人ほど座れる場所にスクリーンが下げてあるのみ。紙コップに入ったポップコーンとお茶付きで250ルピー(日本円で約250円)。観客は私たちメンバーだけだったので、映画館で用意されているDVDから好きなものを選ぶことができました。その中から迷わず選んだのは「エベレスト」。私たちが今近くにいるからという理由だったと思います。
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映画館の中
日本やオーストラリアでの映画館とは迫力さには欠けますが、近くにいるというだけで臨場感を感じ、私たちにはかなりの感動でした。今トレッキングしているところはエベレストに比べると高さは低いですが、やはり自然の中の高い山ということには変わりません。実際に私の体調も変化しているのですから油断してはいけないということを強く感じました。
映画が終わると私たちはそれぞれの時間を過ごすことに。私は午前中のモナストリーに行くだけでも疲れていたので身体を休めることにしました。
二泊したマナンを後に、明日はいよいよヤクカルカ(4018m)を目指します。
(続)