【ツール・ド・東北14】いきなりパンクと立ちゴケに遭遇! ボランティア体験記(6) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ツール・ド・東北14】いきなりパンクと立ちゴケに遭遇! ボランティア体験記(6)

スポーツ まとめ
パンクしたけど、カメラを向けると笑顔を見せてくれた
  • パンクしたけど、カメラを向けると笑顔を見せてくれた
  • タイヤにもチューブにも大きな傷が…
  • ジャイアントのスタッフが大会メカニックとして駆けつけてくれた
  • 最初に声をかけたお2人。シートポストを締め直しているところだった
  • 仮設住宅から応援してくれる地元のみなさん
ボランティアの走行管理ライダーとして、僕はツール・ド・東北の100kmコースをスタートした。しばらく隊列の後ろについて走っていると、霧が晴れて青空が見えるようになってきた。

沿道では地元の人たちが、手を振って応援してくれている。中には仮設住宅から出てきて手を振っている人たちもいて、ありがたい気持ちになる。

町中を出て田園風景の中に入ると、橋のたもとで止まっている夫婦らしき2人を発見。立ち止まっている人を見かけたら、声をかけるのが僕ら走行管理ライダーのルールだ。

初めてその役目を果たすべく声をかけると、緩んだシートポストを締め直しているだけだった。「きれいな景色なのに、みんな写真も撮らないでどんどん行ってもったいないね」と、その男性。確かにスタートしたばかりだからなのか、まだみんな元気いっぱいに走っている。

もう少し進むと、ちょっと長めの上り坂に差しかかった。頂上まで来ると「下でパンクしている人がいるよ」との声。数10m戻ると、道のわきの小さな空き地に3、4人が自転車を止めていた。

最初に声をかけた男性は、チェーンがスプロケットのロー側に落ちてしまうとのこと。簡単に調整方法を教えたら、いつの間にか再スタートしていた。

その奥にいた若い男性はパンクで、タイヤに大きな傷がついている。これはチューブだけじゃなくタイヤも交換しなければならないので、大会本部のサポートスタッフに連絡を取ることに。

朝もらったマニュアルに目を通すと、参加者から直接大会本部に電話するようにとのことなので、電話をかけてもらう。途中で僕も電話を代わって、居場所を伝える。サイコンの距離表示と携帯のGPSを確認して、約10km地点の射撃場のそばだとわかった。15分ぐらいで、サポートスタッフが来るとのことだ。

電話を切り、作業しやすいようにタイヤとチューブをホイールから外しておき、さて出発しようと思ったところ、もうひとり男性が座り込んでいるのに気づいた。

その男性はどうやら隊列が急に止まったときに立ちゴケして、脚をガードレールか何かにぶつけたらしい。ビンディングが外れなくなって、ペダルにシューズがぶらさがっていたので、僕が自分の足をシューズに突っ込んでなんとか外した。

ケガの状態を聞くと「ちょっと打っただけで、少し休めば大丈夫」とのことだったので「何かあったら、またスタッフに声をかけてください」と言い残した。

その間に大会メカニックがパンクした男性のところに到着し、タイヤ交換の作業も始まった。ちなみに僕らが持っているチューブもそうだが、大会スタッフから交換パーツを提供された場合、ゴール後にその代金を支払うことになっている。チューブは800円、タイヤは4100円だったそうだ。

そうこうしているうちに、後からスタートした60kmの先頭グループも僕たちを追い越し始めている。

気温も上がって、いろいろ作業をしていたら暑くなってきたので、ウィンドブレーカーをリュックにしまい再スタートする。いきなりのトラブルだったけど、さっそくお役に立てたのはちょっといい気分だった。
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