スペイン全土を舞台に3週間かけて行われるステージレース、第69回ブエルタ・ア・エスパーニャが8月23日に開幕した。第2ステージがアルヘシラスからサンフェルナンドまでの174.4kmで行われ、ナセル・ブアニ(エフデジュポワンエルエル)がスプリント勝負を制した。
スタート直後にカテゴリー3級の峠があるが、プロフィールマップはほぼフラットなスプリンター向け平坦コースの第2ステージ。スタート直後からアタックが始まりハビエル・アラメンディア(カハルラル・セグロスRGA)、ロマン・アルディ(コフィディス)、ジャック・ファンレンスブルク(MTN・クベカ)、それに前大会優勝のクリス・ホーナーに代わり急遽出場が決まったバレリオ・コンティ(ランプレ)の4人が逃げを決めた。
しかしメイン集団は総合リーダージャージを抱えたモビスターが中心となり、残り20kmほどで逃げ集団を捕らえる。ジャック・ファンレンスブルクが最後まで粘りを見せたが間もなく吸収された。
そのままメイン集団はサンフェルナンドの街へ突入し、残り1kmを過ぎてアシストひとりに牽引されて先頭2番手でつけていたのはブアニだ。アシストが役目を終えたあと、ブアニはスプリントを見事に決めて勝利をもぎ取った。
総合リーダージャージ、マイヨロホはモビスターのホナタン・カストロビエホから、チームメイトのアレハンドロ・バルベルデへとチーム内で移動した。ふたりは同タイムでの集団ゴールだったがバルベルデが21位、カストロビエホは98位。同タイムの場合、ステージ順位の合計で総合順位も決まるためバルベルデが総合リーダーになった。現在総合6位までモビスター勢が占めている。
第3ステージはカテゴリー3級の山岳ポイントが4つ続くが、曲者はゴール手前2kmから始まるゆるい坂だ。スプリンターたちより、パンチャーの選手たちによるゴール前勝負になるか。
大会は総距離およそ3240km、9月14日まで全21ステージで行われる。
《五味渕秀行》
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